Z世代の動画広告に対する考え方や小学生の動画視聴実態、動画視聴で“人生を豊かにする”「動画生活者」など、世代やシーンごとに異なる動画に対する意識をデータから探ります。
「今年こそ、動画元年!」──ここ数年毎年のように叫ばれてきたせりふですが、スマートフォンで動画コンテンツを視聴する人々が増え、動画広告もようやく一般化したように感じます。しかし、視聴者の世代や利用シーンが変われば動画コンテンツに対する接し方、感じ方も大きく異なってきます。特に若者の視聴傾向はかつてない変化が見られるようです。リビングの大画面テレビから手のひらの中のスマホへ、ワイド画面から縦型へとメディアが変わる中で、情報を受け取る側はどのような形で「適応」しているのでしょうか。今回は、調査まとめサイト「調査のチカラ」の9万件超のストックから、動画に対する意識を探るデータをピックアップしました。
カンター・ジャパンは、動画広告の視聴実態調査である「アド・リアクション」日本版を発表しました。同レポートでは、ポストミレニアル世代、センタニアル世代とも呼ばれる「Z世代」(※)に注目しています。これによると、Z世代はモバイル利用が高いものの、モバイル広告への受容性はX世代やY世代よりも低く、一方で、テレビCMや屋外広告など従来のメディアは好むという結果でした。また、プリロールやバナー内自動再生など強制的に再生される動画広告には否定的ですが、ネイティブ広告やブランデッドコンテンツについては他世代に比べて好意的な傾向が見られるようです。ソーシャルメディアとともに育ち行動の軸に共感を重視するZ世代にとって、強制再生の動画広告は他の世代がそう感じる以上に、自らの価値感を否定する邪魔するものと感じられるのかもしれません。
※日本でのサンプルサイズはZ世代(16〜19歳)が154人、Y世代(20〜34歳)が220人、X世代(35〜49歳)が226人。男女比は50対50。
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