中国のショッピングサイト「Xiu.com」、IBMスマーター・コマースの導入により日々の売り上げ規模を10倍に拡大「直近はネットショッピング」31%

顧客へ一度に提示できる製品数を500万製品にまで向上し、日々の売り上げアイテム数を従来の1万アイテムから10万アイテムにまで伸ばしたという。

» 2013年05月28日 16時28分 公開
[岩崎史絵,ITmedia マーケティング]

 米IBMおよびIBM Greater China Groupは北京標準時間の5月24日、中国最大級のオンラインショップの1つである「Xiu.com」(走秀网/走秀網)が、IBMスマーター・コマースの導入によって売り上げ向上を実現したと発表した。顧客へ1度に提示できる製品数を500万製品にまで向上し、日々の売り上げアイテム数を従来の1万アイテムから10万アイテムにまで伸ばしたという。

 IBMスマーター・コマースの導入によりXiu.comは、利益率の高い顧客を自社サイトへ誘導している参照元サイトや、ショッピング中の顧客行動の把握に向け、大量データの収集/分析を行うとともに、フロントエンドとバックエンドのシステムやオペレーションプロセスを統合し、サプライチェーンの最適化を実現。パーソナライズされたユーザーエクスペリエンスを提供することで、カスタマーロイヤルティ、満足度、そして滞在期間を向上させたという。Xiu.com テクノロジ担当バイスプレジデントのWei Wenqi氏は、「IBMスマーター・コマースにより、何百万もの顧客に対して提供できる多様な製品数を増やすとともに、カスタマーベースの驚異的な成長を実現しました。ビッグデータから得られたインサイトでカスタマーエクスペリエンスの改善を実現しつつ、サプライチェーンの効率化を図ることで、価値ある顧客の獲得や維持が図れたと考えています」と述べている。

 IBMが、世界14カ国2万6000人の顧客を対象に実施した2013年の調査によると、中国のオンラインショッピングの利用度は、その他の国と比べるとかなり高い。中国人回答者の31%が、「直近の買い物はネットショップだった」のに対し、その他の国は14%。また、中国人の26%が「次の買い物は、店舗にするかネットショップにするか不確定」としながらも、それを上回る32%の回答者は、ネットショッピングへのコミットを表明している。店舗で品物を確かめてからオンラインで購入する「ショールーミング」化の傾向は中国で顕著に表れており、ワールドワイドではまだ6%ほどしか見られないのに対し、中国では24%という結果が出ているようだ。

 IBM Greater China Group リテール・インダストリー エグゼクティブディレクターのクレイグ・スティーヴンソン氏は、「他国に比べ、中国人消費者はオンラインショッピングの方へ傾倒しています。これは中国小売業にとって、非常に大きな勝機になると考えています」と述べている。


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