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» 2018年11月19日 08時00分 公開

ネット炎上はなぜ起こるのか?:マーケターが「知らない」では済まない炎上対策、プロのネットウォッチャーが語る (1/2)

ネットウォッチャーとして知られるおおつねまさふみ氏が、WOM(口コミ)マーケティングのイベントで「炎上」について語った。

[やまもとはるみ,ITmedia マーケティング]

 WOMマーケティング協議会(WOMJ)は2018年11月9日、東京・外神田のアーツ千代田 3331において「クチコミフェスタ2018」を開催した。

 WOMJは日本国内のWOM(ワードオブマウス/口コミ)マーケティングに関わる広告代理店やPR会社、マーケティング支援会社、媒体社、個人などから成る業界団体。企業のSNS利用に関する最新動向を共有する一方で、業界の健全な発展に向けた啓発活動に力を入れている。

 今回のイベントでは、企業とインフルエンサーのコラボレーション事例紹介などが多数用意される中、ネットウォッチャー“otsune”として知られるおおつねまさふみ氏による炎上対策指南という異色のトークセッションが設けられた。本稿ではそのエッセンスを紹介したい。

otsuneさんタナカさん 「マーケッターとして知らなければいけない炎上対策」と題して行われたトークセッション。左がおおつねまさふみ氏。デジタル広告の制作を手掛けるピクルス代表取締役でクリエイティブディレクターのタナカミノル氏(右)がモデレーターを務めた

「午後ティー女子」炎上事件から何を学ぶべきか

 ネットウォッチャーとして約30年にわたりネットで起こるさまざまなバトルを観察してきたおおつね氏は2018年4月、企業向けに炎上対策コンサルティングを手掛けるMiTERUを起業した。同社の代表取締役に就任したおおつね氏は、炎上リスク分析や燃えてしまった後の取り組みについて、アドバイスを行っている(関連記事:「『炎上』対策会社をネットウォッチャーが立ち上げた理由)。

 不祥事や失言などをきっかけに、個人や企業に無数の批判が集中し収拾不能の事態に発展してしまうのが、ネット炎上だ。おおつね氏は、このネット炎上の発生を以下の4段階に整理している。

  1. 事象発生
  2. 発見・指摘
  3. 共感・共有
  4. 拡散

 おおつね氏はキリンビバレッジの「午後ティー女子」炎上事件を例に、4段階の流れを紹介した。同社は2018年4月、主力製品である「午後の紅茶」のプロモーションのため、Twitterを使って「みなさんの周りにいそうな #午後ティー女子」をイラストで紹介するというキャンペーンを実施した。「モデル気取り自尊心高め女子」「ロリもどき自己愛沼女子」「仕切りたがり空回り女子」「ともだち依存系女子」と、よくいるタイプの女子を類型化し、デフォルメして面白おかしく描いたところ(事象発生)、「女性をバカにしている」という声が挙がった(発見・指摘)。批判が強まり「会社アカに言われたくないよね」といった声が広がって(共感・共有)、ついにはネットニュースでも大々的に取り上げられるようになった(拡散)。最終的には批判の対象になった投稿が削除され、キリンビバレッジの公式アカウントが謝罪にするに至ったのだ。

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