弱きもの、汝の名はインターネットリテラシー週刊「調査のチカラ」

10代女性に圧倒的に支持されるあのアプリの利用率、Webやアプリに表示される広告はどの程度支持されているかなど、ネット時代の生きる力“リテラシー”を調査データで読み解きます。

» 2017年04月15日 07時00分 公開
[やまもとはるみITmedia マーケティング]

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 「事件は会議室で起こっているんじゃない」――映画の中の刑事さんが叫んでから20年弱。今や事件の現場はオンラインに移行しつつあり、SNSのタイムラインでは日々、大小さまざまなトラブルが起き続けています。炎上だバカッターだと、騒ぎになるたびに取り沙汰されるのが「インターネットリテラシー」。情報の発信者としても受け手としても、果たして私たちは、今のネット社会を生き抜くのに十分なスキルを持っているのでしょうか。調査まとめサイト「調査のチカラ」の9万件超のストックから、関連しそうな調査データをピックアップしました。

10代女性の「SNOW」認知度は約9割、4人に3人以上は「利用経験あり」

 コロプラが運営するネットリサーチサービス「スマートアンサー」は、顔認証機能を応用したユニークな加工が可能な自撮りカメラアプリ「SNOW(スノー)」についての調査を実施しました。スマートアンサーのユーザー2万2003人を対象に「SNOWを知っているか」を尋ねたところ、世代が若いほどその認知度は高く、10代男性で74.0%、10代女性に至っては89.1%と、実に9割近くに達しました。次にSNOWを知っていると回答した人に「利用したことがあるか」を聞いたところ、10代女性は75.5%と、突出した人気ぶりがうかがえます。実名や顔写真を公開するタイプのSNSは日本人の奥ゆかしい気質になじまないと、つい最近まで言われていたような気がしますが、今どきの乙女たちは、盛ったり仮装したりしながら、自撮り交換によるコミュニケーションを楽しんでいるようです。SNOWとコラボしたプロモーション企画などもちらほらと目にする昨今、企業のマーケターにとってもSNOWはますます無視できないチャネルになりそうな予感がします。

高校生のスマホ利用、1日「2〜3時間」が最多

 青少年のスマートフォン利用が当たり前の時代となりましたが、相応のインターネットリテラシーは身に付けておいてほしいところ。総務省が発表した「青少年のインターネット・リテラシー指標等」では、青少年のインターネットリテラシーを可視化するために開発されたテストを用いて、約1万4800人を対象に調査しています。スマートフォンの利用状況を尋ねたところ、「1日の平均利用時間」は、平日休日とも「2〜3時間」が最多となりました。また平日は68.4%、休日は85.2%の青少年が1日に2時間以上利用するなど、他の通信機器と比べて利用時間が長くなっています。続いて青少年に有害なコンテンツをブロックする「フィルタリングサービス」について聞いたところ、70.8%が「有用である」と考え、76.6%が「必要性を認識」しているものの、「利用している」のは48.3%にとどまりました。スマートフォンやSNSの利用について、各家庭でルールを決めておくことはもちろん、フィルタリングサービスの利用促進も進めていく必要がありそうです。

接客・営業職の35.6%が「顧客から私的なSNSアカウントを聞かれた」

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