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» 2012年11月22日 08時00分 UPDATE

【連載】オウンドメディアコミュニケーション 成功の法則21:第6回 コミュニケーションシナリオの精度を高めるために超えるべき「4つの障壁」 (1/2)

今回はコミュニケーションシナリオを活用していく上で越えなければならない4つの「障壁」を紹介する。「初動「経験」「購買」「共感」。これらの「障壁」をいかに乗り越えていくか、その“超え具合”によって、コミュニケーションシナリオの精度が変わってくる。

[後藤洋(トライベック・ストラテジー)/福山一樹(電通),ITmedia]

本連載は「オウンドメディアコミュニケーション 成功の法則21」(ソフトバンククリエイティブ)をコンパクトに再編集したものです。


第5回の振り返り

第5回 コミュニケーションデザイン――ユーザー視点でコミュニケーションのシナリオを考える」はコミュニケーションデザインについて考えた。今回はコミュニケーションシナリオの精度をさらに高め、より具体的な状態に近づけるための手法をご紹介する。

owned06_01.jpg 仮説検証のプロセス

 コミュニケーションシナリオには、正解はありません。あくまで「仮説」であり、この「仮説」の精度を高めていくことが求められます。こうした流れを捉え、「仮説」としてのコミュニケーションシナリオができた段階で「検証」についての具体的な調査を検討しましょう。前章の「生活者を知る」(第4回 オウンドメディアはカタログでなくて、コミュニケーションメディア)で説明したような調査方法を、いくつかのシーンで最適に組み合わせていく必要があります。

 シナリオ検証にはいくつかの調査手法がありますが、もっとも有効なのは、ユーザータスクテスト×デプスインタビューであるといえます。ユーザーが画面を見て、実際に操作しながらのインタビューです。ユーザーがどのような動きをするのかを確認しながら、想定したコミュニケーションシナリオ通りの動きをしているか、また企業側が込めた思いや意図が伝わっているかを知りましょう。またこの際、当初想定し得なかった動きなどについては、ユーザーに「なぜそのような行動をしたのか? 何を感じたのか?」等を詳しくヒアリングする必要があります。

コミュニケーション上の重要なチェックポイントは4つの障壁

 これまでコミュニケーションシナリオの作成に向けたポイントをいくつかお話ししてきました。ここからは、コミュニケーションシナリオを活用していく上で、押さえておかなければいけない重要なチェックポイントをご紹介します。

 「初動」「経験」「購買」「共感」と全部で4つあります。この「コミュニケーションの4つの障壁」について理解し、どう乗り越えていくべきかを考えていきましょう。

owned06_02.jpg コミュニケーションの4つの障壁

初動の訴求がオウンドメディアコミュニケーションの成功のカギ

 オウンドメディアコミュニケーションにおける「初動」とは、ユーザーがあなたの会社のサイトトップページに来訪した際の、ユーザーのはじめの一歩のことを指します。はじめの一歩とは、トップページから次のページへの移動のアクションなど、内部ページに誘引する「きっかけ」となります。内部ページに誘引できず、ユーザーがトップページだけを見て帰ってしまうと、御社の機会損失につながります。

 偶然サイトにアクセスして、思ったような情報がなさそうだと思えば、離脱してしまうのです。ただし、100人のうち、70人がアクションするのか、30人だけがアクションするのかでは大きな違いとなります。「初動」とはこのようにはじめの一歩を決める重要な指標です。機会損失を最小限に食い止めるためにはそれなりの施策を講じる必要があります。

owned06_03.jpg 「初動の障壁」がもたらす機会損失

 「初動」における最大のポイントは、「記憶に残るような印象を与える」ことと、インデックス(目次)ページとしての「情報の一覧性訴求」にあります。

 まず「記憶に残るような印象を与える」ということですが、これは必ずしもFlashなどを多用したリッチなインターフェイスにしましょうということではありません。もちろん、動きがあるものや、大画面でのイメージ訴求はインパクトを与えるという点においては一定の効果があります。ただ、そこには企業側の「思い」と、ユーザーの「期待」がバランスよく考慮されていることが重要です。

 企業側が伝えたい内容が、ユーザーの期待に添うような形で「記憶に残るような印象を与える」ことができれば、その瞬間にそのトップページが○○企業であるというイメージが醸成されることになります。次のアクションを促すには十分な効果ですし、再来訪につながる可能性も高くなります。

 そしてもう1つ重要なのが「情報の一覧性訴求」です。企業のオウンドメディアが保有するコンテンツは年々増加傾向にあります。ユーザーにはそうした大規模な情報の中から目的の情報に到達しなくてはならず、探すだけで一苦労です。こうしたなかで、「情報の一覧性訴求」は大きな効果を発揮します。端的に言ってしまうと、内部の階層構造をトップページで訴求したり、より重要なコンテンツ、ユーザーのアクセスの多いコンテンツなどをトップページに掲載し、ユーザーに「チラ見せ」「ショートカット」することも効果的です。

 このように、「記憶に残るような印象を与える」ことと「情報の一覧性訴求」を実現することによって、「初動」の障壁を排除し、次のアクションにつなげることが、オウンドメディアコミュニケーションのはじめの一歩となります。

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