「マツキヨココカラ公式アプリ」が「Temu」超えの初登場1位 2024年のEコマースアプリトレンド今日のリサーチ

AdjustとSensor Towerが共同で発表した「モバイルアプリトレンドレポート 2024 :日本版」から、マーケターが注目すべきトレンドを紹介します。今回はEコマースアプリのトレンドです。

» 2024年09月14日 08時00分 公開
[ITmedia マーケティング]

 モバイルアプリ効果測定プラットフォームベンダーのAdjustはモバイル市場分析環境とデータを提供するSensor Tower(2024年3月にdata.aiを買収)が共同で発表した「モバイルアプリトレンドレポート 2024 :日本版」から、マーケターが注目すべきトレンドを紹介します。Eコマースのカテゴリーのダウンロード数は、2024年1月にリリースされた、あの新生ドラッグストアチェーンのアプリでした。

日本におけるEコマースアプリダウンロード数トップ10と消費支出額トップ10(出典:Adjust、Sensor Tower「モバイルアプリトレンドレポート 2024 :日本版」、以下同)

消費支出額ランキングにも新顔が並ぶ

 Eコマースアプリのダウンロード数1位は全体でも2位になったマツキヨココカラ公式アプリでした。マツモトキヨシとココカラファインのECサイ ト統合と同時に誕生した新アプリは、ポイント管理やクーポン発行の他、処方せんの事前送信なども備えています。2342万人の会員基盤を持ち、全国3464店舗で利用可能という高いポテンシャルから、ロケットスタートとなりました。

 2位には「Temu」、3位には「SHEIN」と、中国勢が続きました。以下、「楽天市場」「マクドナルド」「Yahoo!ショッピング」「Amazon」と、おなじみの顔をぶれが並びました。

 消費支出額に関しては1位「Yahoo!オークション」、2位「ジモティー」に続き、3位にワインアプリ「Vivino」がランクインしました。消費支出額ランキングには、オークションやフリマなど、知る人ぞ知る個性的なアプリの名前が目につきます。Yahoo!オークションは月額400円の「ヤフオク!アプリプレミアムサービス」が、Vivinoは月額700円の「Vivinoプレミアム」が好調のようです。

 Eコマースアプリのインストール数は2022年から2023年にかけて4%減少したものの、2024年第1四半期には2023年全体と比較して5%増加しています。セッション数は2022年から2023年にかけて4%増加し、2024年第1四半期にはさらに2%増加しました。ただし、インストール数とセッション数いずれも、グローバルと比較すると成長率は低くなっています。

 LTVに関しては世界の数値を上回る結果となりました。日本におけるEコマースアプリのLTVはインストール初日に2.96ドルを記録。世界の中央値の2.24ドルや米国の中央値である1.73ドルを上回りました。

 日本のEコマースアプリのユーザーはエンゲージメントとアプリ内での支出が高い傾向があるようです。市場のビジネス機会は大きいことから、ユーザー層に的確にリーチすることが重要と言えるでしょう。

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