気になる「ATTオプトイン率」は今どのくらい? 日本のモバイルアプリ市場の現状今日のリサーチ

AdjustとSensor Towerが共同で発表した「モバイルアプリトレンドレポート 2024 :日本版」から、マーケターが注目すべきトレンドを紹介します。今回は日本のモバイルアプリ市場の概況についてです。

» 2024年09月09日 07時00分 公開
[ITmedia マーケティング]

 モバイルアプリ効果測定プラットフォームベンダーのAdjustはモバイル市場分析環境とデータを提供するSensor Tower(2024年3月にdata.aiを買収)が共同で発表した「モバイルアプリトレンドレポート 2024 :日本版」から、マーケターが注目すべきトレンドを紹介します。今回はインストールおよびセッション数、消費支出額の推移をはじめ、日本のモバイルアプリ市場の概況を紹介します。

ATTオプトイン率は今どのくらい?

 インストールおよびセッションは概ね横ばい状態が続いています。2021年にはコロナ特需の反動でダウントレンドに陥りましたが2022年から徐々にまた上昇傾向に移りつつあります。セッションに関しては微増傾向が続いており、アプリのユーザーへの定着度が依然として高いことが分かります。

日本におけるアプリインストール数とセッション数(2022年1月〜2024年3月)

 モバイルアプリへの消費支出額は為替相場の変動を考慮するとこれまで横ばいで推移してきました。しかし、2024年第1四半期を2023年第4四半期と比較すると、平均消費支出額は3.5%増加しています。

日本におけるアプリ支出額(2023年1月〜2024年3月)

 Appleが2021年4月のiOS 14.5アップデートに合わせてリリースしたATT(App Tracking Transparency)によって、iOSユーザーはアプリの利用時にポップアップそのアプリがiOSデバイスの広告識別子(IDFA)にアクセスすること、ユーザーまたはデバイスを計測することへの許可を求められるようになりました。ここでユーザーに許可されなければ、アプリマーケターは正しい計測やターゲティングができません。

 2024年第1四半期における日本全体のATTオプトイン率を前年同期と比較すると、緩やかではあるものの着実に上昇していることが分かりました。最もオプトイン率の高いゲームカテゴリーは前年と同じ30%ですが、フード&ドリンクカテゴリーは16%から24%へ、エンターテインメントカテゴリーは20%から23%へと、オプトイン率が上昇しています。

日本におけるATTオプトイン率(2024年第1四半期と2023年第1四半期の比較)

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