調査リポート
» 2020年09月01日 21時00分 公開

今日のリサーチ:フリマアプリの取引、約半数に世代間の「おさがり」「逆おさがり」構造――メルカリと博報堂生活総合研究所調査

フリマアプリの利用層は年齢や性別を越えて拡大し続けています。そうした中でどのような取引構造が生まれ、どのようにモノが循環しているのでしょうか。

[ITmedia マーケティング]

 メルカリが外部有識者と共にフリマアプリの可能性について研究するメルカリ総合研究所は博報堂生活総合研究所と共同で、「フリマアプリ取引構造の実態分析」に関する研究を実施しました。

 ここではメルカリにおける2019年の取引データから1199の商品カテゴリーごとに出品者・購入者の年齢分布を分析しました。そして、取引の傾向から商品カテゴリーを「おさがり型」「逆おさがり型」「年齢一致型」の3つに分類し、その割合を抽出しています。その結果、38.0%が年齢一致型、27.0%が逆おさがり型、20.5%がおさがり型であることが分かりました。また、逆おさがり型とおさがり型を合わせると47.5%で、上下の年齢間でモノが継承される構造を持った商品カテゴリーが半数近くであると分かりました。各分類の定義は以下の通りです。

  • おさがり型:年上から年下へ。出品者の平均年齢が購入者の平均年齢より1.0歳以上高い商品カテゴリー
  • 逆おさがり型:年下から年上へ。出品者の平均年齢が購入者の平均年齢より1.0歳以上低い商品カテゴリー
  • 年齢一致型:出品者と購入者の平均年齢の差が1.0歳未満の商品カテゴリー

 「ベビーカー」はおさがり型の典型例です。出品者の平均年齢は36.5歳、購入者の平均年齢は34.3歳。特定の親世代にとって、子どもの成長などに伴い不要になったモノが、必要となる新たな親世代に継承されていく様子がうかがえます。

「ベビーカー」取引の年齢分布。グラフ縦軸は、出品者/購入者に占める構成比を示し、グラフ横軸は年齢を示す(以下同)

世代間でモノが継承され、循環型社会へ

 おさがり型の中でも、上世代から若者に文化が継承されているのが「ダーツ」「美顔ローラー」などです。

 「フィルムカメラ」もおさがり型ですが、出品者は全年代にわたり分布しているのに対して購入者は20歳前後の年齢が突出しています。スマホネイティブなZ世代がアナログツールに興味を示す傾向が表れているといえるでしょう。

 また、「スケートボード」は出品者が30代後半から40代前半を山として分布している一方で、購入者は10代後半から20代前半、30代後半から40代前半と、2つの山が存在します。90年代のストリートブームの中でスケボーを楽しんだ世代が今でも同世代間で取引をしている一方、その文化がZ世代にも受け継がれていることが分かります。

「フィルムカメラ」取引の年齢分布
「スケートボード」取引の年齢分布

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