Tableau SoftwareはTableau最新バージョンとなる「Tableau 2019.1」をリリースした。主な新機能はAsk DataとTableau Prep Conductorか。
Tableau Softwareは、新バージョン「Tableau 2019.1」を発売した。
同製品は自然言語処理の新機能「Ask Data(データに聞く)」を搭載。これにより、データに関する質問を平易な言葉で入力できるようになり、データ分析の知識がなくても、面倒な設定やプログラミングを組むことなく、データをビジュアライズして簡単にインサイトを得られるようになる。例えば、「今月の売上高は?」と質問を入力するだけで、今月の売り上げが地図データや製品別グラフなどのビジュアライゼーションの形で表示される。
Ask Dataの構文解析ツールはあいまいな文脈や不完全な文章も理解する。例えば「最も人気のある」「最も早い」などさまざまに解釈できる質問の場合、データソースと過去のユーザーの行動とを結び付けて、幾つもの選択肢を提示する。逆に必要に応じて結果を絞り込むこともできる。同機能はTableau ServerおよびTableau Onlineに実装。追加費用なしで利用できる。
また同社はデータ準備ツールである「Tableau Prep」のアドオン製品として「Tableau Prep Conductor」を発表。Tableau Server 2019.1にアップグレードしてTableau Data Managementをサブスクライブすることで、この機能を既存のTableau環境に追加できる。新たな導入や設定は不要。Tableau Data Management利用料金は1ユーザー当たり年間8000円。このパッケージは、Tableau Onlineを対象に限定リリースとして利用可能。
Tableau Prep Conductorは、分析用にクリーニングされたデータを常に利用できるように、Tableau Prep Builder(1万1000以上の顧客アカウントで既に使用されている Tableau Prep Desktop の新しい名称)で作成されたプロセス(フロー)を自動化。Prep Builder を使って分析用に信頼できるデータを素早く準備し、Prep Conductorでこれらのデータを自動的に最新の状態に保つことができる。
その他の新機能としては、「Google 広告コネクタ」と「PowerPointエクスポート」にも注目したい。Google 広告コネクタによってマーケティング担当者は、Webサイトデータをさらに簡単に分析でき、組織全体の他のデータソースとのブレンドが可能になる。Google 広告コネクタは「Google BigQuery」「Salesforce」「Amazon Redshift」「Snowflake」「SAP HANA」など、既に利用可能な65のネイティブコネクタに新たに追加される。
また、PowerPointにエクスポートできる新たな機能では、スライドに合わせてビジュアライゼーションとダッシュボードの調整が可能であり、ボタンをクリックするだけで分析をプレゼンテーションに組み込める。
2019年後半には、Tableau Data Managementに新しいカタログ作成機能も追加される予定。これにより、組織は所有するデータに対する可視性を得られ、エンドユーザーはデータをより簡単に見つけることができるようになる。カタログ作成機能を使用することで、単一の場所から多数のタイプのデータを検索することもできるようになる。
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