スパイスボックスは、SNSデータを起点にこの夏予想外の大ヒットを飛ばしている話題の映画『カメラを止めるな!』のヒット理由を調査・分析しています。
スパイスボックスは、SNS上でのブランディング施策の効果測定プラットフォーム「THINK」を使って、この夏予想外の大ヒットを飛ばしている話題の映画『カメラを止めるな!』のヒット理由を調査・分析しました。
これによると、SNSでのエンゲージメント数(口コミ量)は6日間先行上映された2017年11月時点では約4000。これはどんな映画でも大体発生するレベルであり、その後はいったん沈静化しました。3月の「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」での大賞受賞後に微増し、2018年6月に約30万エンゲージメント獲得と急伸し、その後一気に口コミが爆発しています。2018年7月1日〜24日のエンゲージメント数は約90万、Web記事掲載数は109に上ります。なお、同期間における「今夏上映の超有名ハリウッド映画」は約35万、Web記事掲載数329です。
6日間の先行上映時期における口コミは、主に映画に関わる人々から「思わず人に伝えたくなる映画内容」や「37分ワンカット」などのギミック、「著名映画監督、著名映画レビュワーによる賞賛」についての言及が中心でした。
映画祭での受賞決定とマスコミ関係者向け試写会実施時期には、受賞によって集まった注目に加え、試写を見た有名人による口コミが見られるようになり、Twitterなどで絶賛コメントが相次ぎました。また、一般人から「予算300万円なのに」「無名監督、無名俳優なのに」「B級ホラーだと思ったのに」といった口コミが急増。こうした数々の“分かりやすいネガティブ指標”とそれを鮮やかに裏切る高評価が、ライトな一般層へのフックとなり一気に注目度が高まったようです。
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