Salesforce.comはクラウド型分析プラットフォームを提供するDatoramaを買収することについて、最終合意に至ったと発表した。
Salesforce.comは米国時間2018年7月16日、人工知能(AI)を備えるクラウド型分析プラットフォーム「Datorama」を提供するDatoramaを買収することについて、最終合意に至ったと発表した。
「マーケティングインテリジェンス(MI)」を提唱するDatoramaは、全てのマーケティングデータを統合し、そこからインサイトを得ることをサポートすることをミッションとして掲げる。一般的なビジネスインテリジェンス(BI)と異なり、最初からマーケティング用途に特化したダッシュボードでマーケティングに必要なデータのみを集め、可視化・分析するという点に特徴がある。同様な仕組みはBIツールでも提供可能だが、データ統合の煩雑な仕組みを必要とせず基本的にシステム開発不要で導入できるため、費用とリードタイムの点でメリットがある。
Datoramaは事業会社のマーケティング部門や広告代理店、パブリッシャー向けに提供しており、ペプシ、チケットマスター、トリバゴ、ユニリーバ、ペルノリカール、ネスレ日本、電通、博報堂など3000社以上が導入している。各社では広告キャンペーンやチャネル横断のマーケティングデータ分析にDatoramaを活用している。Datoramaでマーケティングデータを統合して組み合わせることにより、マーケターはデータを可視化・分析し、リアルタイムに価値あるインサイトを得ることができる。
Salesforce.comはDatorama買収を通じて、Salesforce Marketing Cloudをさらに強化し、一方でDatoramaは強固な支援体制を得ることで、より高度で迅速な開発が可能になり、またSalesforceの他製品とのシナジーでさらなる価値をユーザーにもたらすことが期待できそうだ。
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