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» 2016年11月08日 12時00分 公開

Webで見込み客を探す・育てる「鉄板」のシナリオ設計法セミナーレポート(2/3 ページ)

[やまもとはるみ,ITmedia マーケティング]

シナリオ設計は「商談の理解」から導く

 「リード獲得実践術!! 継続的にリードを生み出すシナリオ設計フレームワークとは?」と題して講演したNECマネジメントパートナーの金井氏は、これまでポータルサイト運営や販促アイテムの制作、そして新規開拓のセールスやアカウント営業など、制作業務と営業の両方を経験してきた。こうした実践値を生かし、現在はB2B企業向けにシナリオ設計やシナリオに基づいたコンテンツ企画や販促アイテムの制作など、Webを営業活用するための支援サービスを手掛けている。

 金井氏はそうした経験から、リード獲得/リードナーチャリングを継続して実施していくためには「CV(コンバージョン)に至る情報遷移を顧客視点で設計するシナリオ設計が重要」になると強調する。

 「B2B企業が自社Webの営業活用を試みる場合、最初は皆、『単体施策』」から始まるケースが多い」と金井氏は言う。単体施策とはすなわち、セグメントしたハウスリストに対してメールマガジンを送り、誘引したランディングページからDL資料などを提供して、得られたリストを営業に渡すプロセスをマーケティングテーマ単位で繰り返す前提だ。

 しかし、このやり方は、巡り合わせを期待して一発勝負するようなもので、営業に引き継ぐ価値のあるリストを作るのは、今はもう難しい。そこで単体施策から「継続運用によるリード獲得/リードナーチャリング」に移行を試みるわけだが、この移行のハードルは非常に高いものだという。

 単体施策から継続施策に移行するということは、実体としてコンテンツとハウスリストを少なからず拡充し続けることが前提になるが、この両方をうまく拡充していくのは難しい。その主な理由は、「営業にパスできるその時が来るまでフォローし続けるシナリオがない」「そのシナリオを具現化するコンテンツがない、拡充できていない」といったもので、つまり「シナリオの問題に起因する」ところが大きいと金井氏は語る。

 そこで、シナリオ設計をする上で検討の起点になるのが「商談の理解」だ。自社の営業は訪問ベースのセールスで、どうプロスペクトの見極め、案件化の可能性をいかに見出しているのか。その理解をWeb上のコミュニケーションに反映させるという考えだ。

 金井氏は、シナリオ設計のフレームワークの手順を大きく3つに分類し、「顧客課題と自社が提示する解決を商談ベースできちんと整理する」「整理した顧客課題を分類する」「その結果を顧客のマインドの変化を軸にしたCVに至るフローに落とし込む」と解説する。

 その際は想定課題の粒度を意識して、課題の背景は何か、そこに自社はどう応えるか、顕在化している課題だけでなく、潜在的な課題についても整理していく。こうして想定した課題を、顧客の業務ミッションの違いやPP/案件化までの距離を顧客の検討のモチベーションや習熟度といった視点で分類し、シナリオ設計に進むというのだ。以下、ポイントとなる部分を抜粋する。

  • シナリオ設計のコツは「自分が顧客になったつもりの感覚」「自分が営業になったつもりの感覚」を持てるかどうか。フレームに“穴埋め”して作っても地に足ついたものはできない。
  • つまり最終的にシナリオに落とすまでの設計プロセスである、営業から吸収した商談ベースの顧客課題の理解と、自社の解決の整理に費やす時間が重要。
  • シナリオを設計するメリットは、施策検討の初期段階で必要なコンテンツやアイテムを想定できること。また営業からの商談結果のフィードバックを施策の改善に反映しやすくなる。
  • シナリオ設計には営業と制作、両方のナレッジが必要。そして、成果が出るまで根気強く続けることが大切。

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