ネットワークに接続されたデバイスが至るところにあるからといって、すぐに私たちの生活が便利になるわけではありません。「ユーザーにとってのよい体験」という利用者側の視点でさまざまなサービスを整備していかなくては、せっかくの技術も宝の持ち腐れになってしまいます。今回は、IOTとヒトおよびデータのつながりを設計する「ユーザーエクスペリエンス(UX)デザイン」をテーマにお話をします。
IOTという言葉にある種の「わくわく感」を感じるのは、数十年前はマンガの中だけにしかなかった世界が、一気に現実化しているからだと思います。TRONプロジェクトやユビキタスコンピューティングのようなコンセプト、IBMのスマータープラネットのように、企業が掲げるビジョンが描くのは、センサー技術やネットワークの発達によって、これまでは独立して動いていた機械(モノ)同士が自律的に通信を行う社会ですが、私たちの期待はもっとシンプルで、「機械がインターネットに接続されたら、世の中もっと便利で豊かになるんじゃないか?」というところにあると思います。しかし、ネットワークに接続されたデバイスが至るところにあるからといって、すぐに私たちの生活が便利になるわけではないでしょう。「ユーザーにとってのよい体験」という利用者側の視点でさまざまなサービスを整備していかなくては、せっかくの技術も宝の持ち腐れになりかねません。そんなわけで今回は、IOTとヒトおよびデータのつながりを設計する「ユーザーエクスペリエンス(UX)デザイン」をテーマにお話をします。
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