「IBM スマーター・コマース」を導入し、組織全体のインフラを整備したところ、カスタマーエクスペリエンスの向上を実現できたという。
米IBMは7月22日、韓国の大手ショッピングサイトでHarimグループ企業の1つであるNS Shoppingに、IBMが提唱する顧客起点ビジネスモデルソリューション「IBM スマーター・コマース」を導入したことを発表した。これにより同社は組織全体のインフラを整備し、カスタマーエクスペリエンスの向上を実現できたという。
NS Shoppingはテレビやカタログ、オンラインを通じて商品を販売していたが、販売チャネルの広がりにより、顧客の活動が最もアクティブになるチャネルでの販売機会を逸しているという課題を抱えていた。同社はIBMのソリューションにより、モバイルやソーシャルメディア技術を通じて容易に顧客へのリーチ率を向上し、場所や時間に関係なく、好きな時に商品を閲覧/購買できる仕組みを構築。同時にバックエンドシステムとオペレーションをシームレスに統合し、業務プロセスの効率化も実現したという。
さらに同社は、モバイルやWeb資産から収集したビッグデータを分析し、より強固な顧客インサイトも獲得。マーケティングチームは、個々人の好みに基づいた商品のレコメンデーションやエンゲージメントを行えるようになった。今後同社は、顧客データや商品データに関する一元管理されたリアルタイム・ビューを通じ、サプライチェーン管理や受注調達の効率化を目指し、将来動向を見越した品揃えやオムニチャネル化された販売プラットフォームへとインフラを拡張していく方針だ。将来的には、IBM Power SystemsとIBM System x serversをインフラに採用し、IBM スマーター・コマースとIBM Mobile First製品群とを包括的に統合させ、インフラ管理の向上やデータフローの統合、顧客情報や社内データに対する単一ビューの構築にも取り組む。
カスタマーエクスペリエンスの向上にあたっては、IBMのグローバルなインタラクティブマーケティング専門部隊であるIBM Interactiveが引き続き担当。クリエイティブおよびデジタル活用の視点から、Webとモバイルを含むNS Shoppingのオンラインシステムのルック&フィールを改善してユーザーエクスペリエンスを戦略的に向上させると同時に、ブランドイメージとカスタマーエンゲージメントの強化を進めるという。
韓国IBM グローバルビジネスサービス担当パートナーのサンジャン・ヒュン氏は「韓国を始め、世界中のネットショッピングの顧客は、今やかなりの頻度でモバイルデバイスやソーシャルメディアを利用して商品の閲覧/購入を行っています。NS Shoppingのような小売業は、販売チャネルを統合し、より素晴らしいパーソナライズされたカスタマーエクスペリエンスを提供するために最新分析機能を利用する時期に来ているのです」と語っている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.