Bufferのデータによると、TikTokでは最近、長めの動画が人気を集めている。
最近、動画の消費傾向に興味深い変化が見られる。これは動画戦略にも影響を与える可能性がある。ショート動画の中でも長めのものが、視聴者の間で高い支持を得るようになっているようなのだ。
ここで言う「長めのショート動画」とは、5分以上の長尺コンテンツに回帰することを意味するのではない。しかし、各アプリの発表に基づくと、どうやらユーザーは30秒の短い動画よりも3分程度の動画に対して、より積極的に関与するようになっているようなのだ。
1月にはInstagramがリールの最長時間を3分に延長した(外部リンク/英語)。以前のデータでは、90秒を超える動画はパフォーマンスが低下するとされていた。一方でYouTubeも、3分の動画を「ショート」フィードの対象として認めるようになった。
これまでショート動画の世界では60〜90秒の動画が最適な長さとされていた。しかし現在、各プラットフォームは、より長めの動画へとシフトしつつあり、これによってユーザーのエンゲージメントを促進しようとしている。
TikTokでも同様の傾向が見られる。このことは、ソーシャルメディア管理ツールのBufferが発表した最新の調査レポートによっても裏付けられている。このレポートでは、110万本のTikTok動画を分析し、TikTokにおける視聴傾向を明らかにしている。
Bufferは以下のように述べている。
1分を超えるTikTok動画は、30〜60秒の動画と比べて視聴時間が63.8%長くなる。
以下のグラフが示すように、長めの動画は大幅にリーチが伸びている。ただし、Bufferのデータでは1分以上の動画について具体的な長さの区別はされていない。
視聴時間についても同様の傾向が見られ、長めのショート動画ほどエンゲージメントが高まる結果となっている。
この傾向は、TikTokのアルゴリズムにも好影響を与える。視聴時間の長い動画は「関連性が高く、魅力的なコンテンツ」として認識されるため、先述のグラフの結果にも影響を及ぼしている可能性が高い。
つまり、TikTokも他のプラットフォームと同様に、長めのショート動画がより注目を集める傾向を示している。ただし、これは長編コンテンツを投稿すべきだという意味ではない(そもそもTikTokの動画アップロード上限は10分だ)。ただ、エンゲージメントを高める要因について再考し、動画戦略を最大限に活用するヒントにはなるだろう。
Bufferの詳細な調査レポートはこちら(外部リンク/英語)から閲覧できる。
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