イーロン・マスク氏 vs マーク・ザッカーバーグ氏 嫌われ度対決の行方は?Social Media Today

イーロン・マスク氏とマーク・ザッカーバーグ氏。時代の寵児である2人だが、必ずしも好意的には思われていないようだ。

» 2025年02月21日 12時00分 公開
[Andrew HutchinsonSocial Media Today]
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 このグラフを見ても別に驚きはしないが、調査会社のPew Researchが実施した新しい調査によれば、米国の多くの人々はXのオーナーであるイーロン・マスク氏とMetaのトップであるマーク・ザッカーバーグ氏に対して好意的でない見方をしている。

マスク氏とザッカーバーグ氏、どちらが「広く」「強く」嫌われている?

 Pewは以下のように述べている、

Pew Research Centerが2025年1月27日から2月2日にかけて実施した調査によると、米国の成人のうち、54%がマスク氏に対して否定的な見方をしており、36%は非常に否定的な意見を持っている。一方で、約4割(42%)はマスク氏を好意的に見ており、11%は非常に好意的だ。

 そして、ザッカーバーグ氏の評価はさらに悪い。

米国人の3分の2がザッカーバーグ氏に対して否定的な見方をしている。26%は非常に否定的な意見を持っている。一方で、4分の1の人々は彼を好意的に見ているが、「非常に好意的」と答えたのはわずか2%である。

 つまり、ザッカーバーグ氏にはより多くの「嫌われ者」要素があるが、マスク氏に対して否定的な人々の方が、嫌悪感の度合いは強い。これは、マスク氏が政治に関与する機会を増やし、公の場であらゆる事柄について意見を述べるようになったことが影響している。

 マスク氏とザッカーバーグ氏の両者は長らく厳しい批判の対象となってきたが、原因の多くは自ら招いたものでもある。マスク氏は自身の娘を勘当し、対立相手を訴え、Twitter(現X)を自身の発信の場へと変え、物議を醸す政治家を支持してきた。

 一方、ザッカーバーグ氏は個人データを利用して利益を上げていると見られており、さらに、10代に有害となり得るアプリを意図的に推進している。また、ハワイの土地を買い占め、地元住民の反感を買っている。

 両者ともに莫大な資産を持ち、巨大な影響力を誇るため、ある程度の反感を買うのは避けられない。しかし、ここ半年ほどの出来事によって、彼らはそれぞれ独自の形で「悪役」としての立場を確立することになった。

 それは正当化されるのか。一部はそうだろう。影響力と権力を持てば、誰かを怒らせるような決断を下さざるを得ない場面は出てくるものだ。しかし、マスク氏もザッカーバーグ氏も、他者に与える潜在的なコストを顧みることなく、権力と市場シェアをさらに拡大したいという野心だけに突き動かされているように見える。

 そのため、彼らの行動が社会全体に与える影響についての関心はほとんど感じられない。規制に対する強い抵抗も、それを単なる「成長の妨げ」と見なしている姿勢の表れだろう。

 ある意味では、彼らの言い分は正しいのかもしれない。しかし、規制やルールは一般的に社会全体を守るために設けられている。そして、億万長者の実業家たちが何の制約もなく好き勝手に振る舞えば、どのような弊害が生じるかは、私たちがこれまでに何度も目の当たりにしてきた通りだ。

 従って、世間で彼らの評価が下がっているのは当然のことだろう。しかし、自分たちの夢のビジョンを推し進め、それぞれのビジネスにさらなる収益をもたらし続ける限り、彼らは微震への評価など、あまり気にしないのだろう。

 最終的に両者は時代を代表するリーダーとして称賛され、類まれなる天才として評価されることになるかもしれない。あるいは、その有害さ故に影響の悪さから非難されることになるかもしれない。

 後者のシナリオを避けるためには、適切なチェックアンドバランスが維持されることが重要だ。一方でまた、好むと好まざるとにかかわらず、彼らが傑出した才能を持っているという事実は認めざるを得ないだろう。

 Pew Researchの調査結果の詳細はこちら(外部リンク/英語)から確認できる。

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