Metaの最新トレンドコンテンツレポートによると、Facebookからのリファラルトラフィックは大きく減少している。
Metaは、2023年第4四半期にFacebookユーザーがどのようなコンテンツに関与していたかを示す最新の「Widely Viewed Content Report」を発表した。
2021年8月に初めて発表したこのレポートは、Facebookのアルゴリズムが分断をあおり物議を醸すような政治的コンテンツを優遇しているという考えを払拭するために作られたもので、Facebookのユーザーが実際にアプリで見るコンテンツについて多くのコンテクストを提供している。
それはある程度うまく機能している。例えば以下のようなグラフを使用して、予想されるような特定のコンテンツトレンドが支配的ではないことを示している。
しかし、Facebookの規模(月間アクティブユーザー数30億人以上)では、0.04%でもかなりの露出になる可能性がある。フィードに表示されるもののバランスが取れているとはいえ、データは個別の事例ごとに見る必要がある。
また、Metaは最近、分裂的な政治議論から積極的に離れようとしている。そのため、代わりに何が注目を集めているのかに注目すると、面白いことが分かるかもしれない。
さて、2023年の第4四半期に利用者はFacebookで何を見ていたのだろうか。一つ言えるのは、これはあまり良い結果とは言えないということだ。
この期間に最も多く閲覧されたFacebookの投稿のリストを見ると、Facebookのルールに違反した可能性があるとして削除されたり、無効化されたりしたものが散見される。
しかし、削除される前にこれらの投稿が何百万もの人々の目に触れるのを止めることはできなかった。このレポートは、Facebookのユーザーが目にするものは予想以上に平凡なものだということを示すことを意図しているが、これらの非アクティブな投稿が実際に何であったのか分からないため、必ずしもMetaが意図した安心感を与えるものではない。
Facebookからの参照元トップドメインについて言えば、主な受益者はYouTubeであり、次にTenor GIFsとTikTokのクリップが続く。
参照される特定のURLに関してはハリウッドのゴシップが多く、Facebookはますますスーパーマーケットで売られているタブロイド紙に似てきている。
この意味では、レポートはFacebookユーザーが予想ほど多くの政治的コンテンツを見ていないことを示すのに成功している。しかし、繰り返しになるが、これは規模の問題だ。これらのトップリンクが何百万もの視聴者に見られている一方で、他のURLも何百万もの視聴者に届いていないとは限らない。特にニュース記事は寿命が短い傾向があり、そのためこれらのゴシップ記事と同じレベルに達する可能性は低くなる。
レポートでは、Facebookからのリファラルトラフィックが縮小していることも強調されている。2023年第4四半期には、ユーザーフィードに表示される投稿の95.2%がリンクを含んでいない。
この数字は時間の経過とともに縮小している。2021年第3四半期に発表された最初のWidely Viewed Contentレポートでは、フィードに表示された投稿のうちアプリ外のリンクを含んでいなかったものは86.5%だった。過去3年間で少なくとも米国のFacebookユーザーのフィードに表示される投稿のうち、リンクを含む投稿の量は66%減少したことになる。
Facebookからのリファラルトラフィックが以前ほど高くないことを疑問に思う人もいるかもしれないが、これには理由がありそうだ。というのも、Facebookはリンク付き投稿のリーチを積極的に減らしているようなのだ。
全体的に見て、今回のレポートには大きな驚きはない。レポートが示すのは、Facebookが政治的な誤報を流す機関ではなく、タブロイド誌のような存在になりつつあるということだ。
ただし、それ(政治的な誤情報)はまだ存在している。そして、このレポートはフィード投稿のみに関するものであり、人々がますます情報を共有するようになっているグループやDMで共有される投稿は含まれていない。このデータはFacebook内での活動をある程度示しているものの、公開投稿からのシフトやアプリ内での短編動画の増加はこのデータをさらに歪んだものとし、利用者のFacebook体験全体を表わさなくなっている。
それでも、これは主要なトレンドに関するいくつかのデータを提供し、Facebookにおいてリンク付きのオーガニック投稿がますます歓迎されなくなっていることも示している。
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