Z世代はいかに情報を取捨選択しているのでしょうか。
SHIBUYA109エンタテイメントが運営する若者マーケティング機関SHIBUYA109 lab.は、「Z世代の時事ネタに関する意識調査」を実施しました。調査は外部調査会社のアンケートパネルを使用して行われ、一都三県(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)の15〜24歳のZ世代男女450人(男性224人、女性226人)を対象としています(「時事ネタやニュースには全く触れていない・目にしたことがない」人は調査対象外)。また、SHIBUYA109 lab.による定性調査グループインタビュー(高校生、大学生の男性4人、女性4人の2グループ(合計8人)やその他の過去の定性調査を基に考察を行っています。
普段時事ネタやニュースに触れる頻度を聞いたところ、約4割の回答者が「1日複数回」接触していることが分かりました。「1日1回以上」だと7割以上に上ります。
普段ニュースや時事ネタの情報収集として使用しているツールや媒体について聞くと、トップは「X(旧:Twitter)」(66.4%)で、「テレビ番組」(66.0%)がわずかな差で2位になりました。以下、「検索エンジン(GoogleやYahoo!など)」(54.9%)、「ニュースサイト・アプリ」(50.4%)、「Instagram」(50.2%)などが上位になりました。積極的に触れるツール・媒体はX(45.3%)、テレビ番組(36.0%)、検索エンジン(33.6%)、Instagram(32.0%)の順でした。
使用者が多いものを中心に情報収集ツール・媒体の使い分けを見ていくと、Xは「最新の情報を知る」(25.4%)が最も回答の多い使い方となり、テレビは「たまたま時事問題やニュースの情報が目に入ってくる」(24.2%)もの、検索エンジンは「手軽・気軽に情報を得る」(26.7%)ものとして使われていることが分かります。同じSNSでもInstagramやTikTokは「同世代や自分の周囲の人の注目度の確認」(Instagram19.9%、TikTok21.2%)という使い方が最も多くなっています。
各メディアのイメージを聞くと、Xは「情報のスピード感がある」(17.6%)、テレビは「情報に忖度が多い気がする」(14.0%)、検索エンジンは「知りたい情報が早く知ることができる」(19.8%)という回答が最多となっています。また、同じSNSでもInstagramは「自分向けの内容が多い」(12.2%)、TikTokは「ソースがしっかりしていないように感じる」(10.9%)という回答が多くなっています。グループインタビューでは「テレビはテンポ感が自分に合わない。しかも興味がある話題がいつ出てくるかも分からないから、無駄だと思う時がある」「ショート動画でさまざまなニュースが目に触れる。時間のロスなく見られるのがショート動画の良いところ」など、タイパ(タイムパフォーマンス)を気にする声がありました。
今回の調査結果から、Z世代にとってはXがかつての新聞のような役割を果たしている現実が見て取れます。ちなみに「新聞」を普段使用している情報収集源に挙げた人は16.4%、積極的に触れるツール・媒体に挙げた人はわずか6.2%にとどまっています。
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