多くのマーケターが広告支出のCTVへのシフトを検討していることが、ニールセンの調査で明らかになりました。
ニールセンは、「2023年版アニュアルマーケティングレポート」を発表しました。今回のレポートでは、日本を含むアジア太平洋地域のマーケターの34%が広告予算の40〜59%をインターネットに接続されたテレビであるCTV(コネクテッドTV)に配分すると考えてることが分かりました。さらに、17%のマーケターは予算の60〜79%をCTVにシフトすると回答しています。その一方で、マーケターの多くはCTVの有効性については懐疑的で、CTVが「非常に有効である」、または「とても有効である」と回答したマーケターはわずか41%でした。
同レポートは自動車、金融サービス、FMCG(日用消費財)、テクノロジー、ヘルスケア、医薬品、旅行、観光、小売業で年間100万ドル以上のマーケティング予算を持つマーケターを対象とした調査回答に基づくもので、レポートの発表は今回が5回目となります。2023年版のポイントは以下の4点です。
アジア太平洋地域のマーケターの68%が、経済状況は2023年度の計画に「重大な」または「大きな」影響を与えたと回答しました。それにもかかわらず、56%は2023年度予算の増額を予想しています。 ストリーミングの成長は、将来のオーディエンスとテレビの関わり方を示しています。アジア太平洋地域のマーケターはこれを収益機会であると考え、85%はストリーミングをメディアプラニングに含めていると回答しています。しかしながら、この支出が「非常に有効」であると考えているマーケターは41%にすぎません。
アジア太平洋地域を平均すると、デジタルチャネル全体でROI測定に対するマーケターの信頼度は45%と、世界平均の54%を下回っており、支出に対するリターンについて完全なインサイトを得ることができていません。
リニアテレビおよびデジタル測定にはこれまでさまざまなメソドロジーがあることから、複数の測定ソリューションが広く使用され、マーケターはデバイスやプラットフォーム全体で一貫した、個人レベルの測定ができるという自信を持っています。平均すると、アジア太平洋地域のマーケターの60%はクロスメディア測定に複数の測定ソリューションを使用し、13%は4〜5種類のソリューションを使っています。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.