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» 2020年09月17日 09時00分 公開

これからの広告の定石を語る(後編):好意度と購入意向を10倍以上にした「局所的熱狂」をどう生み出すか (1/2)

成功する広告は他と何が違うのか。マーケターが押さえておくべき新しい広告戦略の定石と注目のマーケティング手法について、最新事例とともにマーケティング戦略の専門家が解説する。

[高野修平,トライバルメディアハウス]

 広告接触者から「ありがとう」の声が多く寄せられ、非接触者と比較して好意度や購入意向度が10倍になったーこれは広告がその影響力を発揮した驚異的な成功事例といえるのではないでしょうか。後編では、トライバルメディアハウス エンターテインメントマーケティングレーベルModern Age/モダンエイジ事業部 事業部長/レーベルヘッドの高野修平氏が、前編のテーマでもあったトライバルマーケティングの視点から成功事例を分析し、今後加速していくであろう新しいマーケティングの手法や「売れる」「愛される」マーケティングの実践に必要なポイントについて解説します。

※本稿はトライバルメディアハウスが2020年8月6日に開催したWebセミナー「好意度と購入意向を10倍以上にした、広告の『新しい定石』」の内容を再構成したものです。

「リーチを買う」という思考からの脱却

高野さん 高野修平
トライバルメディアハウス Modern Age/モダンエイジ事業部 事業部長/レーベルヘッド トライバルメディアハウス内に日本初のブランドマーケティングと音楽マーケティングを融合させたマーケティングレーベルを設立。ナショナルクライアント、テレビ局、音楽配信会社、映画配給会社、レコード会社、アーティストといった幅広いエンターテインメント業界を支援している。最新刊は『始まりを告げる《世界標準》音楽マーケティング』M-ON番組審議会有識者委員、尚美学園大学非常勤講師。

 私たちは日常生活で数えきれないほどの広告を浴びています。何となくタイトルを知っている話題のドラマなどが良い例ですが、「認知」はお金で買うことができます。

 しかし、実際に見るかというとそうではない。つまり「興味」はお金では買えないのです。

 マーケティングの価値は認知獲得だけでなく、興味喚起をいかに起こすかという点にシフトしつつあります。そこで重要になるのが、前編でご紹介したトライバルマーケティングです。

 トライブとは共通の興味関心を持った集団のこと。トライバルマーケティングは「〇〇好きな人たち」ごとにマーケティングを最適化する考え方です。刺さる広告を作るには、ターゲットを考える際、デモグラフィックの要素にトライブを重ねて掛け算・足し算のアプローチをする視点が必要です。

 トライブに向けたマーケティングのメリットは全部で4つあります。

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