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» 2019年11月28日 18時00分 公開

2019年の振り返りと2020年の抱負を幹部が語る:Twitterにあって他の動画プラットフォームにない提供価値は「話題化」と「話題に乗る」 (1/2)

令和への改元やラグビーワールドカップ2019日本大会をはじめとする大イベントをはじめ、2019年も日本で圧倒的な存在感を示したTwitter。現況と2020年に向けたビジネス展開について幹部が語った。

[鈴木朋子,ITmedia マーケティング]

 Twitter is what’s happening.

 世界中で起きている出来事と、それにまつわる会話がリアルタイムに繰り広げられる場というのは、Twitterが自社の価値を表す際に用いる言い回しだ。

 2019年11月25日に開催された「Twitter Japan 2019年の総括と2020年のフォーカスについての記者説明会」の冒頭、Twitter Japan代表取締役の笹本 裕氏は「Twitterに来て6年目になるが、今年ほど“Twitter is what’s happening.”が多かった年はなかった」と語った。

 Twitterの真価が2019年に最も強く発揮されたのは「令和」改元だろう。4月30日から5月1日にかけての関連ツイート数は24時間以内で1200万を超えた。

 国内におけるTwitterの月間アクティブユーザー数は4500万を超えた(2018年10月時点)。人口比でいえば相当なカバー率だが、笹本氏によれば現在もユーザー数は伸び続けているという。

 そのような状況を踏まえて今回の発表会では、Twitter Japanが2020年に注力する方向性について、ビジネスおよび公共との関わり、ユーザー層拡大に向けたTwitter自身のブランディングと、それぞれの視点で語られた。本稿ではITmedia マーケティング読者の関心事に近いであろう広告ビジネスに関するパートを軸にまとめる。

画像 笹本 裕氏

会話を促すためにTwitterがやっていること

 会話がTwitterの価値であるならば、それを活発化させるのがプラットフォームとしてのTwitterの役割だ。笹本氏はTwitterの会話促進の鍵となる3つの主要な機能を紹介した。

 1つ目は「会話をより管理できるようになる機能」。具体的にはツイートの返信を非表示にできるオプションだ。2つ目は「タイムライントップにライブを表示する機能」。Twitterのタイムラインは常に流れているため、見逃しも多い。そこで、フォローしているアカウントがライブ放送を開始した場合、タイムラインの上部に固定して表示されるようにした。3つ目は12月に公開予定の「関心のあるトピックをフォローする機能」だ。Twitterが他のSNSと異なる点は、人そのものよりも興味関心でつながる点だ。新機能では、フォローした特定のアカウントに関連するアカウントをキュレーションして紹介する。

画像 会話を促進するための機能拡充

 会話の発端には魅力的なコンテンツがある。面白い番組や気になった記事を起点にツイートが広がるのもTwitterならではだ。故に、Twitterは既存メディアとの連携を重視している。2019年は新聞との協業で、誌面にハッシュタグ入り広告を掲載する取り組みを行った。その結果、大きな反響を呼び、新聞とTwitterの相性の良さが明らかになった。「欧米では多くの著名な記者がTwitterで取材を発信しているので、日本でも多くの記者に利用してもらうように取り組んだ。誌面や放送に載らなかった情報をTwitterで発信すると記者やメディアのブランディングにもつながるため、もっと活用してほしいと考えている」と笹本氏は語る。

 新聞もさることながら、やはりコンテンツの中でも動画の人気は格別だ。Twitterは「Media Studio」という機能を提供し始めている。これによりたくさんの動画コンテンツの管理を一括できるようになっている。これをテレビ局が活用することで「番組のダイジェスト版を昼に配信すると夜に本編を多く見てもらえる」といった分析が可能になる。

動画広告は今や売り上げの半分以上を占める

 屋台骨である広告事業も順調に成長している。Twitter広告のバリュープロポジション(提供価値)は「Launch something new(新しいことを世の中に出して話題化)」と「Connect what's happening(世の中の大きな話題を活用しメッセージアウト)」の2つだ。

 Twitterは今何が起きているかを積極的に探しに来る場所であり、新商品などの発表をする場として適している。また、世の中の話題に機敏に反応するTwitterの特徴を生かすことで、その瞬間の感動をうまく広告に入れ込むことができる。サントリーが「#令和最初の乾杯」というハッシュタグとともに実施した広告キャンペーンはその好例だ(関連記事)。

 日本はTwitterの全世界における売上高の16%を担っている(2019年10月時点)。これは米国に次いで2位の数字だ。そして国内の広告売り上げの50%以上は動画広告によって占められている。日本の利用者に訴求する動画広告とそれが載るための優れた動画コンテンツの活性化が、2020年のTwitter Japanのチャレンジということになりそうだ。

動画プラットフォームへの進化の鍵はパートナーシップ

 その重要な役割を担うキーパーソンが、続いて登壇したTwitter Japan上級執行役員コンテンツパートナーシップ本部長の竹井規道氏だ。Google(YouTube)やNetflixなどで動画コンテンツの調達やオリジナルコンテンツ開発に携わった経歴を持つ竹井氏は、Twitterにおいても新聞、映像、インターネットサービスなどとコンテンツパートナーシップを拡充するミッションを持つ。

画像 竹井規道氏

 「われわれの部署は世界中からコンテンツを集め、会話を生み出し、Twitter利用者と広告主にとって魅力的なプラットフォームを作り出す。特に動画コンテンツの獲得に注力している。動画コンテンツの中でも、スポーツ、ニュース、エンターテインメントにおけるライブイベントなど、リアルタイム性が高く、その場で利用者の会話を促すようなコンテンツの獲得を重視している」と竹井氏は語る。

 Twitterがテキスト中心の「140文字の世界」だったのは既に過去のことであり、現在は動画プラットフォームへと進化している。Twitterの動画視聴回数は全世界で1日25億回。日本での視聴だけでも5億回で、全体の20%以上を占める。

Twitterは動画プラットフォームへと進化
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