Sitecore Experience Cloudが刷新、目玉は「ヘッドレス」「パーソナライズ自動化」「DAM」など最新版の新機能を紹介(1/2 ページ)

「Sitecore Experience Platform 9.1」がリリースされた。新バージョンにおける機能強化のポイントと、「Sitecore Experience Cloud」全体での刷新のポイントを解説する。

» 2018年11月15日 11時00分 公開
[織茂洋介ITmedia マーケティング]

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 Sitecoreは2018年10月、同社の主力製品群であるデジタルマーケティングプラットフォーム「Sitecore Experience Cloud」のアップデートを発表した。

 Sitecore Experience Cloudは、Web CMS(コンテンツ管理システム)の「Sitecore Experience Manager」と、顧客の興味・関心や行動履歴から得られるコンテクスト情報を利用して、最適なコンテンツをさまざまなチャネルからリアルタイムに提供する「Sitecore Experience Platform」、購入履歴や現在の状況(カート離脱など)に応じてショッピング体験をパーソナライズできる「Sitecore Experience Commerce」で構成される。現在、American ExpressやDow Chemical、L'Orealなど、5200以上の企業・団体が導入している。

 本稿では、2018年11月9日に開催された「Sitecore Digital Marketing Summit 2018」におけるサイトコア(Sitecore日本法人)の原水真一氏(プリセールスマネージャー)の解説を参考に、製品アップデートのポイントを紹介する。

サイトコアの原水真一氏

「Sitecore Experience Platform 9.1」における刷新のポイント

 「Sitecore Experience Platform 9.1」でSitecoreの掲げるコンセプトが「Sitecore Omni」だ。Sitecoreを使って、さまざまなチャネルの一つ一つにアクセスしやすくなるよう支援するという考え方である。

 Sitecore Omniの柱となるのが「Sitecore JavaScript Services(JSS)」と「ユニバーサルトラッカー」だ。Sitecore JSSにより、開発者はJavaScriptのUIライブラリを使ってアプリケーションを作り、Sitecoreと統合することができる。ユニバーサルトラッカーは、REST APIを利用したトラッキングサービスで、Webサイトのみならずモバイルアプリや音声アシスタンス、IoTデバイス、AR/VRなどさまざまな環境からのインタラクションを追跡し、Sitecoreにひも付ける。

 Sitecore JSSとユニバーサルトラッカー機能を活用することで、フロントとバックエンドの開発を分離する「ヘッドレスCMS」が実現する。アプリやIoTデバイスなどクライアントベースのテクノロジーと連携する上で、ヘッドレスへのニーズは高い。

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