倉持:下のデータを見ていただけますか? このデータの縦軸は「トライアル率」で、特定の商品を1回だけ購買した人の比率。横軸は「リピート率」で、特定の商品を2回以上購買した人の比率。少し話がややこしくなりますが、基本的にトライアル率とリピート率がともに上のほうにあると「よく売れている」と理解してください。
お見せしたデータは「焼パスタ ラザーニャ ボロネーゼ」と「焼パスタ ミートソース」を比べたものです。パスタというのはデザートと違って、主食として食べる方が多いですよね。なので買う頻度は少ない。にもかかわらず、発売初日からラザーニャ ボロネーゼのリピート率は0.5%。
2日目をみると、さらにリピート率が高いことが分かりました。それを見たときに、分析チームは「この商品は売れるだろう」と読み取ることができたわけです。
土肥:ちょ、ちょっと待ってください。リピート率が高いといっても、発売初日は0.5%じゃないですか。一方のミートソースは0.3%なので、その差はわずか0.2ポイントしかありません。私からすれば「誤差」にしか見えません。それでも「この商品は売れるだろう」と言えるのですか?
倉持:商品カテゴリーによってその数値は違ってくるのですが、パスタで言えば「0.2ポイントの差しかない」ではなく「0.2ポイントも差がある」と受け止めなければいけません。ドイさんには誤差に見えるかもしれませんが、私たちからすれば“ズレ”に見れるんですね。そのズレを見極めなければいけません。
ラザーニャ ボロネーゼはプライベートブランド(PB)なので、どういった特徴があるのかを把握しています。また今後どういった広告を打っていくのかも分かっているので「このくらいは売れるだろう」ということを予測できるんですね。
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