連載
» 2018年01月26日 13時30分 公開

【連載】浅草ソーシャルおじさんが教える、小さな組織のメディア運営 第3回:訪日外国人観光客に雷おこしを売るには? 浅草で消費を促すための「あの手この手」 (1/2)

訪日外国人観光客の増加はかつてないほどの勢いですが、その全てがお客さまになってくれるとは限りません。オンラインからオフラインへ誘導する効果的な打ち手とは?

[飯島邦夫,浅草観光連盟事務局]

執筆者紹介

飯島邦夫
イーウィルジャパン代表取締役CEO/浅草観光連盟事務局次長。1962年東京・浅草に生まれ、浅草に育つ。IT業界における経験が長く、インターネットとリアルそれぞれの施策を組み合わせたマ ーケティング手法で 、さまざまな分野の事業立ち上げに関わる。その一方で個人的な活動として、地元浅草でボランティアとして浅草神社奉賛会事務局次長を務め、浅草の三社祭の催行に関する準備から当日運営、警察やマスコミ対応を行う。2007年に浅草観光連盟事務局次長に就任し、各行事の企画運営とともに浅草の行事を公式情報として写真や動画を交えた記事にまとめ、ソ ーシャルメディアなどを通じて世界へ配信している。


 浅草を訪れる訪日観光客は増え続けています。雷門から浅草寺本堂まで続く仲見世通りでは、スマホを片手に手を伸ばしている外国人をたくさん見掛けます。店頭の和風小物を選ぶ姿、お団子やメロンパンを口に運ぼうとする姿など、彼らはそれぞれ工夫を凝らしてインスタ映えしそうな写真を撮っています。

 ネットの口コミで知った「日本らしい場所」で自撮り写真を撮ってSNSに投稿するのは、彼らの訪日目的の1つとなっています。逆にいうと、お目当ての店以外は、ほとんど見向きもしません。浅草にある全てのお店がインバウンド観光の恩恵を享受できているかというと、必ずしもそうではないのです。

 例えば、雷門の脇にある常盤堂雷おこし本舗は、浅草土産の名店として日本では有名ですが、店主によればほんのちょっと前まで「外国の人は店の数メートル向こうに毎日たくさんいるのに素通りしてしまう」という状態でした。

 浅草には仲見世通り以外にも、たくさんの商店や飲食店が軒を連ねています。新たに出店している店舗であっても、浅草の街並みに溶け込むよう、それぞれ特色をもって営業しており、浅草の魅力をより増しています。それを知らず、雷門から仲見世を往復しただけで他の地域に出ていってしまうのは、あまりにももったいないことです。

 私たちとしても、訪日観光客の皆さんにもっと浅草のさまざまな場所を見てもらい、そこで食事をし、買い物をしてもらうことは重点課題といえます。

訪日外国人観光客でにぎわう浅草
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