今回は、Webサイトの課題の見つけ方と仮説の洗い出しからどのような分析を行うのかを解説していきます。
UNCOVER TRUTH CAO(Chief Analytics Officer)
前回は、どんなWebサイトでも「必ず最初に分析すべき」5つの項目をお伝えしました。Webサイトの概要を確認することで、深掘りすべきWebページ、セグメント、流入元などが絞られてきます。
今回は、Webサイトの課題の見つけ方と仮説の洗い出しからどのような分析を行うのかを解説していきます。
1人のユーザーとして分析対象のWebサイトを利用してみましょう。TOPページや多くのユーザーの入口となっているページから入り、実際に利用する中で気になった箇所を列挙していきます。大体5分くらいを目途に進めていきます。
すでに普段から利用しながら気付きを出しているようなら、他の人(あまり対象のWebサイトを利用したことがない)に利用してもらい、感じたことを話してもらい、Webサイトを開いた状態で画面共有をしてもらいながら利用状況を録画します。
「なぜ、このリンクを押したのか?」「この内容を見てどう思ったか?」「このコンテンツに気が付いたか?」と録画を一緒に振り返りながらヒアリングすることで気付きがたくさん生まれるのと、チームや社内への共有もしやすくなります。
筆者が勤めるUNCOVER TRUTHのWebサイトを例に実際にやってみましょう。ここからは、利用している人の気持ちになって書いていきます。
自社のWebマーケティングを改善するためにコンサルティングを行っている会社を探しているのだが、この会社はどうだろうか。ちょっと見てみよう。
TOPページを開くと「USER DRIVEN MARKETING」って書いてあるなぁ。なんか関係がありそうだ。とりあえずザッと下までスクロールしてみるか。ロゴを見ると結構大手の企業が導入している感じなのか。うちの規模でも大丈夫そうだな。
「私たちについて」が左端にあるが、あまり興味は湧かない。ひとまず「サービス」を見てみるか。マウスオーバーしたら候補が6つくらい出てきたぞ。商品名やサービスがいろいろ並んでいるけど、どれを選べばよいか分かりづらいな。とりあえず一番近そうなのは「カスタマーデータ活用支援」かな。押してみるか。
ページに入ると、「Phaseと実施概要」があったから見てみるか。うちの場合、Phase1から足りていない気がする。具体的にどういう支援をしてくれるのか知りたいな。お、「支援してきたプロジェクト」の一部が見れる。この画像はクリックできるのか。拡大すると読みやすくて助かる。
その後もいろいろ情報が載っているけど、たくさんありすぎて読むのに疲れてきたな。とりあえず候補には入れておき、後でこの会社についてもうちょっと調べてみるか。
このように、ユーザーとして気になった点をどんどん洗い出していくわけですが、これはあくまで個人としての気付きです。気になった点から仮説を出し、Webサイトに訪れた他のユーザーも同じような感想を持っていそうか(仮説が合っているのか、間違っているのか)を検証するために分析項目を決めていきます。
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