アドビは、2024年のホリデーシーズンのオンラインショッピングデータを公開した。
アドビは、2024年11月1日から12月31日までのホリデーシーズンにおける米国のオンラインショッピングデータを公開した。「Adobe Analytics」のデータに基づくこの分析では、米小売業サイトへの1兆回以上の訪問、1億点以上のSKU(在庫管理単位)、18の製品カテゴリを網羅。詳細な分析で、米国のEコマース市場に関する包括的な洞察を提供している。
これによると、2024年のホリデーシーズンにおける米国のオンライン売上高は前年同期比で8.7%増の2414億ドルに達し、従来のEコマースの記録を更新した。この間、1日の売上高が40億ドルを超えた日は15日で、こちらも2023年(11日)から増加している。
今回のホリデーシーズンで、生成AIを搭載したチャットbotを経由した小売業サイトへのトラフィックは、前年と比較して1300%増加した。特に12月2日のサイバーマンデーには前年比で1950%増加し、最大の伸びを記録した。チャットbotのユーザー数はまだ少ないものの、この結果は、チャットbotが買い物を支援するアシスタントとして消費者に受け入れられつつあることを示唆している。なお、AIチャットbotを経由したトラフィックの増加も、モバイルデバイスからのアクセスが主流だ。
Eコマース領域においてAIチャットbotは、顧客の商品探索を手伝ったり、質問に答えたりするサポートツールとして活用されている。特に利用者が急増するホリデーシーズンにおいては、迅速かつ効率的なオペレーションを維持する上で、24時間365日対応可能なAIチャットbotが、人間のカスタマーサポートでは処理しきれない大量の問い合わせをさばくのに役立ったと考えられる。
AIチャットbotは小売業者の業務効率化を促すと同時に、パーソナライズされたレコメンデーションと迅速な対応で、顧客体験の向上にも貢献している。小売業者は競争力を高めるため、今後も引き続きスマートフォン対応とAI技術の活用が求められるだろう。
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