Netflixコラボが止まらない 「イカゲーム」シーズン2公開で人気爆上がり必至のアプリとは?Marketing Dive

Duolingoは言語学習アプリとNetflixの大人気ドラマを結び付けたキャンペーンを展開。屋外プロモーションやインタラクティブなTikTokフィルターを含むソーシャルコンテンツを展開する。

» 2024年12月13日 09時00分 公開
[Aaron BaarMarketing Dive]
Marketing Dive

 語学学習アプリ「Duolingo」を提供するDuolingooはNetflixと提携。大人気ドラマ「イカゲーム」シーズン2の公開に先立ち、韓国語学習を促すキャンペーン「韓国語を学ぶか、さもなくば(Learn Korean or Else)」を展開している。

Netflixといま手を組むべき納得の理由

 DuolingoとNetflixの提携は理にかなったものだ。Duolingoのプレスリリースによると、「イカゲーム」第1シーズンが公開された後、韓国語学習への関心は40%増加したという。このドラマを巡る熱狂は、Netflixにとっても好材料となるだろう。2023年の米国における同プラットフォームの視聴時間全体の約13%が非英語作品によるものであり、その中でも韓国語、日本語、スペイン語の作品が特に多くの視聴者を引き付けた。

 「Duolingoは『イカゲーム』シーズン2にとって完璧なパートナーでした。第1シーズン後にファンが韓国語を学ぶために同アプリを利用し始めたことに加え、ブランドとしてもわれわれと共に大胆なアプローチを取る意欲があったからです」と、Netflixの提携およびブランドマーケティング担当副社長であるマグノ・ヘラン氏はプレスリリースでコメントしている。

 このキャンペーンでは、Duolingoのマスコットである緑色のフクロウ「デュオ」が「イカゲーム」に登場するピンク色のコスチュームに身を包んだ恐ろしい警備員「ピンクガード」に扮し、さまざまなタスクに失敗した者を罰する役割を演じている。予告編動画では、Netflixの広告つきプランでも放映される場面として、デュオがピンクの衣装を着用し、守衛たちで埋め尽くされた部屋に劇的に登場する様子が描かれている。

 予告編の後には、デュオが他の守衛とともにダンスルーチンを披露し、レッスンを完了するのを忘れた学習者を追いかける様子を描いたミュージックビデオが続く。このビデオは、ウォーレン・フーが監督を務め、ショーン・バンクヘッドが振り付けを担当している。YouTubeやTikTok、Instagramで配信することで、ダンスチャレンジ(ユーザーによる「踊ってみた」動画の投稿)を促す狙いがある。

 この拡張版ミュージックビデオには、Netflixの音楽ラボチームが制作した楽曲「Pink Guards」のK-popリミックス「Korean or Get Eaten」が使用されている。この曲はDuolingoが音楽トラックに用いる命名規則に従い、学習者にレッスン完了を促すユーモアを込めたタイトル(例:「Spanish or Vanish」)が付けられている。曲の歌詞は韓国語と英語で歌われ、「だるまさんがころんだ」ゲームなど、ドラマ内の要素に言及している。

 TikTokにおいては、韓国語スキルを音声認識チャレンジでテストできるフィルターを作成した。この体験では、ドラマに登場する象徴的なキャラクターである「だるまさんがころんだ」の人形の役をデュオが務めている。

 加えて、ロサンゼルスやニューヨーク市での屋外プロモーションも展開中だ。「身の安全のために韓国語を学ぼう」といった暗号的なメッセージをビルボードに掲げ、デュオとピンクガードたちがサンセット大通りのビルボードを「ハッキング」して英語の文字を韓国語表記に置き換えるというイベントも実施した。

 また、Duolingoは「イカゲーム」のシーンから選ばれた40のキーワードやフレーズを韓国語コースに追加し、学習体験を強化している。

 子どもの遊びを舞台にしたゲームで失敗した者が命を失うという暴力的な設定にもかかわらず、「イカゲーム」シーズン2はマーケティングパートナーを引きつけることに全く問題がなかった。宅配ピザチェーンのDomino’s、 ウイスキーのJohnnie Walker、そしてMcDonald’s Australiaといった複数の有名ブランドが、このドラマに関連したキャンペーンを展開している。

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