日清食品がカップ麺の1〜5位を独占 2024年、最も手に取られた新商品は?「新商品ベストヒットランキング2024 年間版」を発表

カタリナマーケティングジャパンは、カタリナネットワーク内小売店における年間売り上げ約12兆円分のデータベースから、2024年最も多く手に取られた新商品を順位付けし、「新商品ベストヒットランキング2024 年間版」を発表した。

» 2024年12月05日 17時00分 公開
[ITmedia マーケティング]

 カタリナマーケティングジャパンは、カタリナネットワークが持つ、小売店における年間売り上げ約12兆円分のデータベースから、2024年に最も多く手に取られた新商品をランキング形式にまとめた「新商品ベストヒットランキング2024 年間版」を発表した。

 ランキングは「洗濯用洗剤」「シャンプー」「スナック菓子」「カップ麺」「冷凍食品」「ノンアルコール飲料」の6つのカテゴリーで策定している。

「夏はカップヌードルが売れない」を打ち破った期間限定商品は?

 洗濯用洗剤は、1から5位までをP&Gのアリエールの新商品が占めた。中でもトップ3は、ジェルボールタイプの商品に加えて、繊維のけば立ちを取り除く効果が期待できる「プロパワー酵素」が新配合されているのが特徴。使い勝手が良く、洗浄力が強いジェルボールタイプに、さらなる機能が加わったことが、高評価につながったことが分かった。

洗濯用洗剤 TOP5(画像提供:カタリナマーケティングジャパン、以下同)

 シャンプーは、近年1400円以上のプレミアム価格帯に新商品が投入される傾向がある。その中で、花王の「エッセンシャル プレミアムうるおいバリアシャンプー シルキー&スムース つめかえ」が1位だった。この商品は、エッセンシャルシリーズでは、1400円未満のプレミアムマスという位置づけだ。2位も同シリーズから「エッセンシャル プレミアム うるおいバリアシャンプー. グロウ&モイストつめかえ」がランクイン。3位は、ファイントゥデイの「プラストゥモロー スムース シャンプー つめかえ」だった。これは、本体の価格が1650円、詰め替えが1320円でプレミアム価格帯に属している。いずれも彩度が落ち着き、パステル調の複数色が混ざるようなパッケージデザインが共通している。

シャンプー TOP5

 カップ麺は、日清食品が1位から5位までを独占した。その全てが「カップヌードル」に関連している。新味や期間限定などブランドへの信頼と期待が見える結果だった。1位は、夏を意識した「カップヌードルレモンシーフードヌードル」。シリーズの中でも人気のシーフードヌードルの新味であるレモン味は、同社が「夏はカップヌードルが売れない」とCMで自称していても高い評価を得る結果となった。2位と3位は、通常のラインアップのカレーとチリトマト味に新しい要素がプラスされた期間限定の商品だった。

カップ麺 TOP5

 スナック菓子は1、2、3位をカルビーのポテトチップスが独占した。「クリスプ」シリーズのうましお味が1位で、旨味コンソメ味が2位にランクイン。もともと筒型包装の成形ポテトチップスとして2016年から発売されていた包装を、新製品では袋へ変更。チップスの整列が不要となったことから、味付け方法を改良して味のムラを少なくし、後味まで旨味を感じられるようになった。

スナック菓子 TOP5

 毎年多くの新商品が展開される冷凍食品でTOPになったのはニチレイのW(ダブル)キムチ炒飯 420g。Wといっても米飯の量が2倍ということではなく、使用されているキムチが「炒め&追い」キムチということでWの名が冠されている。2位はニップンのオーマイBig <ボンゴレビアンコ>340g、3位はキンレイお水がいらない 天下一品433gと、ボリューム感のある商品群が支持を集めた。

冷凍食品 TOP5

 ノンアルコール飲料は5位までの間に「アサヒスタイルバランス」シリーズの商品が4つ入る結果となった。これまでも発売されていた商品が新たに機能を備え機能性表示食品として新発売されている。3位のサッポロ 濃い搾りレモンサワー ノンアルコールが「アルコール飲料をのんだような感じ」を再現しようとしているのに対して、アサヒビールの製品は清涼飲料水を飲んだかのような印象を受け、そもそもの開発志向が大きく違うことを感じさせる。

ノンアルコール飲料 TOP5

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