GMOリサーチ&AIは広告の「No.1」表記に対する消費者の捉え方を把握するために調査を実施しました。
優良誤認につながりかねない広告の「No.1」表記に関し、消費者庁の摘発が相次いでいます。GMOインターネットグループでインターネットリサーチ事業を展開するGMOリサーチ&AI(旧GMOリサーチ)は、同社が保有する国内モニターパネル「JAPAN Cloud Panel」の4914人を対象に、広告の「No.1」表記に関する自主調査を実施しました。
「No.1」表記が購入の動機に影響するか質問したところ、「影響する(かなり影響する、影響する、やや影響する)」と回答した人が58.7%に上りました。
「No.1」表記の付いている商品・サービスを見てどのように感じるかを質問したところ、約半数の人が「よく売れている商品」と回答しました。この他、「多くの消費者が支持している商品」「優れた商品」といった回答も上位を占めました。
「No.1」表記について、それがどのようなデータなのか確認するかと質問したところ、「確認する(確認する、ときどき確認する)」と回答した人は37.2%でした。一方、「確認しない(確認しない、ほとんど確認しない)」と回答した人は46.9%に上りました。「No.1」の根拠まで確認する人は少数派であることが分かりました。
このことから、「No.1」表記があることで、根拠が不十分であったり実際には「No.1」ではなかったりする場合でも、多くの消費者がその商品を良さそうと感じて購入する可能性が高いことが示唆されました。
消費者庁の「No.1」広告の摘発を受けている企業についてのイメージについて聞いたところ、36.8%の人が「良いイメージを持たない(良いイメージを持たない、あまり良いイメージを持たない)」と回答。また、摘発を受けている企業の商品・サービスの今後の購入意向について聞いたところ、49.6%の人が「比較検討はするが、大きなメリットがない限り利用しない」、29.5%の人が「今後購入しないと思う」と回答しており、摘発が企業・商品イメージに悪影響を及ぼしていることが分かりました。
「No.1」表記は企業にとって有効なブランディング戦略の一つですが、調査が客観的かつ合理的な根拠に基づくことと景品表示法をはじめとする法令を順守することは大前提であることは肝に銘じたいものです。
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