飛び出すテスラを「見る」+「体験する」 XR広告×3Dビジョンの効用とは?次世代コミュニケーションの実証実験

小田急エージェンシーは、Tesla Motors Japanなどの協力の下、XR技術と3Dビジョンを使用した屋外広告の実証実験を開始する。

» 2024年04月11日 13時00分 公開
[ITmedia マーケティング]

 小田急エージェンシーは小田急電鉄と連携し、Tesla Motors Japanとpalanの協力の下で、XR技術と「新宿サザンテラスビジョン」を使用した広告の実証実験を開始する(実施期間:2024年4月17日〜4月30日、各日10:00〜17:00)。

XRが生み出す新たな広告体験とは?

 新宿サザンテラスビジョンは2024年4月に新宿駅南口に設置された裸眼3D対応屋外広告媒体。今回の実証実験は、これとXR技術を掛け合わせることで新たな広告体験(没入感や疑似体験ができる情報の提供)の機会を提示するものだ。また、これによって広告に付加価値がもたらされるのか検証する他、XR技術の発展に向けた技術的課題の洗い出し、屋外広告の新たなルール作りの素地づくり、課題点の抽出などを目的とする。

新宿サザンテラスビジョンでの立体錯視映像放映イメージ(画像提供:小田急エージェンシー、以下同)

 実証実験ではTesla「Cybertruck」や、Teslaの主力製品であるミッドサイズセダンの「Model 3」、2023年に自動車グローバル販売台数ナンバーワンとなったミッドサイズSUVの「Model Y」などの走行映像を約30秒の3D映像として放映。映像内に表示された二次元コードを通行者がスマートフォンで読み取るとCybertruckに関連した複数のXR体験が可能な特別コンテンツにアクセスできるようになる。

 特別コンテンツでは画面上のCybertruck をラジコンのように自由に操ることができたり(AR)、Cybertruckの乗車視点の疑似体験ができる(VR)など特別なコンテンツを提供。これらのコンテンツの体験にはpalanのWebARプラットフォーム「palanAR」を採用している。特定のアプリを必要とせしないため、デジタルサイネージからスマートフォン画面へのシームレスな広告体験を実現する。

  • 今回提供するXR体験の内容
  1. ARでラジコンのようにCybertruck車両を自由に動かす「ドライブモード」
  2. VRでCybertruck車内乗車風景が見える「コックピットモード」
  3. 現行車両ラインアップを閲覧できる「ビューモード」
XR体験時のスマートフォン画面イメージ

 小田急エージェンシーはXR事業の推進に小田急電鉄と連携して取り組んでおり、今回の実証実験もその一環として実施する。今回の結果を基に広告主や屋外広告媒体の価値向上の可能性(ただ見るだけの広告からXR技術によって体験する広告になることで、企業や商品の認知だけでなく、能動的な関与を引きだし、より好ましい態度形成といったブランディングに寄与するか)を探り、小田急線沿線の屋外広告物の開発に生かす予定だ。

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