両者の技術を掛け合わせることで、CookieレスでもWebサイト訪問者の囲い込みや興味属性による広告配信を実現し、高品質なPDCAサイクルが実行可能になる。
国内最大級パブリックDMPを提供するインティメート・マージャーは2024年2月8日、ファーストパーティーデータ(自社が保有するデータ)を広告運用に活用する次世代マーケティングプラットフォーム「オムニデータバンク」を提供するログラフと、ポストCookie時代に対応したリターゲティング広告サービス「IM-ODB Connect」を共同開発したと発表した。同日より提供を開始している。
インティメート・マージャーは、約4億7000万のオーディエンスデータをもつ国内最大級のデータ活用プラットフォーム「IM-DMP」を提供している。昨今の「GDPR(EU一般データ保護規則)」や「CCPA(カリフォルニア州消費者プライバシー法)」などによるデータ収集・活用の規制強化に対応しているのも特徴だ。
一方、ログラフはオムニデータバンクの独自のデータ収集機能やコールトラッキングシステムにより、クライアント企業が追加開発を行うことなく、Webサイトへ来訪したユーザーのページ閲覧履歴とCVデータなどをひも付けることを可能にしている。ファーストパーティーデータを細かく分類し、広告運用で必要とする顧客データを抽出してターゲティング広告に活用することもできる。
Googleは2024年末までにサードパーティーCookieを廃止するという目標に向け、2024年1月4日よりトラッキング保護機能のテストを開始している。これにより、ターゲティング精度が低下したり広告効果測定が制限されたり、デジタル広告に多大な影響が及ぶことは必至だ。
今回、両社の強みとサービスを生かすことで、ファーストパーティーデータの収集からサードパーティーデータと掛け合わせによるターゲティング戦略の最適化、広告配信・運用まで一気通貫で行うことができるようになった。また、オムニデータバンクが保有するユーザーデータ(「IM-UID」付番があるユーザーデータに限る)にインティメート・マージャーが保有する、サードパーティーデータに代わる類推データを掛け合わせることで、Cookie規制後も類似したユーザーへの拡張配信や配信除外設定を行うことができる。この他、AndroidデバイスだけでなくiOSデバイスにもリターゲティング広告を配信することも可能になる。
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