リテールメディア、コネクテッドTV、ソーシャルコマースなど、新たな潮流の中で勝者と敗者がどのように分かれるのか。
2024年、マーケティングの振り子は平常に戻るのだろうか。広告支出に関してはその傾向にあるが、これまで以上にデジタル偏重が進んでいる。インフレの緩和を背景に回復はさらに進むと思われ、CMOは沈黙期間を終えて財布のひもを緩めるだろう。
スーパーボウル、夏季オリンピック、サッカーやF1などのグローバルなスポーツに対する米国の消費者の欲求は高まっており、マーケターはエンゲージメントの機会に事欠かないだろう。生成AI、リテールメディアネットワーク、Cookieに代わる識別子を使った実験が頻繁に行われ、その過程でつまずきや教訓を得ることになるはずだ。ストリーミングは広告モデルを取り込むことで、テレビの急落を補い、CTV(コネクテッドTV)のマーケティングに新たなイノベーションをもたらす可能性がある。ただし、プラットフォームの再編は避けられないだろうが。
2023年は多くのブランドが、パーパスへの反発に端を発した論争に巻き込まれた。しかし、厳しかった2023年は過ぎ、年が明けた。2024年は米大統領選挙があり、政治広告支出が活発化するだろうが、そうした中でマーケターは、不買運動で売り上げを落としたBud Lightの二の轍を踏まないように安全策を講じるかもしれない。
調査会社Forrester Researchのバイスプレジデント兼主席アナリストであるジェイ・パティサル氏は「ブランドは格好の標的にされている。PR業界の中では危機管理に関するサービスが本格化するだろう」と語る。
背景には、未解決の大きな疑問が漂う。テクノロジー関連の独占禁止法の取り締まりが強化されるのか。AIを巡る倫理的および法的な戦いAIの成長軌道にどのような影響を与えるのか。サードパーティーCookie廃止がついに動き始めた今、そのための準備はできているのか――。
Maketing Diveは2024年のトレンドとして以下の8つを予言している。
(続く)
© Industry Dive. All rights reserved.