2022年は値上げラッシュ関連の不満ワードが上位を占めましたが、2023年は芸能界を含むコンプライアンス関連の不満ワードが大きく伸びました。
個人の不満を買い取って企業や社会に届けるサービス「不満買取センター」を運営するInsight Techは2023年12月22日、収集した不満インサイトデータから抽出した「2023年を象徴する不満ワード」を発表しました。
2023年を象徴する不満ワードは、2022年から2023年に大きく伸びたワードの中で、投稿件数のボリュームに基づいて選定しました。1位になったのは「ジャニーズ」。2位は「増税」、3位は「少子化対策」でした。
2022年は1位「値上げ」をはじめ値上げラッシュ関連の不満ワードが上位を占めましたが、2023年は芸能界を含め企業のコンプライアンスに対する生活者の意識の高まりを反映した結果となりました。「ビッグモーター」は11位にランクインしています。また、国政に対する不満も増加しています。
以下は20位までのランキングです。
趣味・エンタメ部門では1位「ジャニーズ」の他、2位「タレント」、3位「性」など、一連の性被害関連のワードが目立ちました。「会見」も上位となり、芸能界においても「会見で確りと忖度なく説明されるか」という企業としての透明性が問われている様子が分かります。美容・健康部門では「風邪」「インフルエンザ」が1位、2位。新型コロナウィルス以外の疾病に対する意識が高まっていることが分かります。
暮らし・住まい部門では「寒波」「夏日」と、気候関連がワンツーフィニッシュ。また「黄砂」「カメムシ」が上位にランクインしており、これまで経験してこなかった変化に生活者が戸惑っている様子がうかがえます。食品部門では価格が高騰した「卵」が1位に。「鳥インフルエンザ」「品薄」も上位となりました。その他「コオロギ」もランクインしています。
Insight Tech代表取締役社長の伊藤友博氏は今回発表された結果について「『正しく忖度なく全うでありたい』という生活者の社会的な倫理観の高まりや『当たり前が当たり前ではなくなるのでは』という不安の拡がりがにじみ出ています。コロナ禍の行動制約から解かれてもなお、不安定化する国際情勢や自然環境の変化など社会全体の不確実性が高まっていることが背景にありそうです」とコメントしています。
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