「ECプラットフォーム」 売れ筋TOP10（2023年9月）：「テクノグラフィック」で読み解くMarTechの現在

[男沢洋二, Tecgence]

この連載について

　Tecgence（テックジェンス、外部リンク）は国内ICT企業向けに、競合テクノロジーの導入・解約情報データ（テクノグラフィック）を提供するサービスを運営しています。同サービスでは高精度のトラッキング技術で国内150万以上の企業のドメイン・URLを解析。海外および国産の1000以上のツールについて；1．いつから導入開始？　2．いつに解約された？　3．企業のテクノロジー環境は？　4．どのサイトへ導入されている？　などを特定し、自社の営業活動やマーケティング効率を最大化するデータとなります。これを基に当連載ではテクノグラフィックデータにフォーカスし、関連製品の導入数ランキング（直近1カ月）を週替わりで紹介します。

　今週は、ECプラットフォーム製品（ECサイト構築ツール）の国内売れ筋TOP10を紹介します。

　2023年8月、経済産業省は「2022年の国内EC市場とインターネットおよびスマートフォンの利用動向などに関する報告書」（電子商取引に関する市場調査報告書）を公開しました。それによると、新型コロナウイルス感染症のパンデミックの影響で、2019年末以降のEC化率は大きく伸長していましたが、2022年の伸び率はやや鈍化傾向がみられたとのことです。

　「eMarketer」の2022年12月のレポートによると、ECの市場規模において、中国と米国が世界の約7割のシェアを占め、日本の市場規模は3.1％の第4位となっています。日本の市場規模はまだ小さいですが、今後顧客に適化したコニュニケーション、マーケティングの実施とその自動化、顧客体験の向上、顧客分析力の向上など、DX化の加速によりさらに市場は拡大すると言えます。

　Tecgenceのデータでは、国内でECを運営するドメインとして7万1173のサイトをトラッキングしています。そのうち、2万8974ドメインが何かしらのパーソナライズツールを導入していますが、残りの約60％は未導入です。同様に、ECを運営していてライブチャット未導入のドメインは6万9770もあります。