ビジネスの成長に欠かせないのがLTVの視点。企業のカスタマーサクセスの専任組織は何よりも「継続率」の維持・向上を期待されている。しかし、実は他にもやれることはある。
昨今、日本でもサブスクリプション型のビジネスが増えている。サブスクリプション型のビジネスは、主に定額の利用料を支払ってもらうことで月単位など一定期間サービスを提供するものだ。モノやサービスを購入・所有してもらう買い切り型のビジネスにおいては多くのユーザーを獲得することが重要だが、サブスクリプション型のビジネスではそれに加え、いかに長く利用されるかが重要になる。
サブスクリプション型ビジネスの典型例がSaaSだ。SaaSの市場規模は年々増加しており、富士キメラ総研「ソフトウェアビジネス新市場 2021年版」によれば2025年度には2020年度比で49.9%増となる見込みだ。SaaSはインターネットに接続できる環境さえあれば、場所を選ばずにすぐ使い始められる。導入が手軽であることはサービスを提供するベンダーにとっても比較的売りやすい商材であることを意味する。長く使い続けてもらえば安定的な収益をもたらす。企業の生存戦略としてSaaSはこれからも使う側と売る側、双方に注目され続けるだろう。
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