AdTech、Martechに続く注目分野であるSalesTechの現状はどうなっているのか。各領域の主要ソリューションについて概要を紹介します。
第1回「SalesTechが今求められる5つの理由」においてはSalesTechがなぜ今話題になっているのかをお伝えしました。第2回となる今回は、SalesTechが現在カバーする領域と各領域の主要ソリューションについて紹介します。
国内においてはまだまだベンダーの数自体少ないのが実情です。そのため今回は、ベンチャーキャピタルのScale Venture Partnersが作成した以下のカオスマップを参考にしつつ、欧米を中心としたSalesTech領域の企業やツールを紹介します。
前回も説明しましたが、SalesTechはインターネットやデジタルテクノロジーを活用して営業活動を最適化することを指します。その対象範囲は、営業活動の上流から下流にまでわたります。前出のカオスマップを、向かって左が営業の初期活動、右側が受注活動という時間軸で見たときに、大きく6つの領域に分類できます。
まずは、川上から川下までを横断的に支援する機能を持つCRM(顧客関係管理)の領域から説明します。代表的なCRMである「Salesforce.com」は国内での導入数も増えているので、ご存じの方は多いと思います。CRMは顧客企業または個人の詳細な情報や、購入・利用履歴、苦情や要望といった問い合わせ履歴など、顧客(もしくは見込み客)とのあらゆる接点を統合管理するためのツール群です。モバイル端末やクラウドの普及によって、ここ数年ではSaaS型での導入が増えているようです。
また、入力されたデータを活動履歴や会議用資料に自動で反映するなど、効率的に情報を活用するための機能も備わりつつあります。国内ベンダーの製品ではソフトブレーンの「eセールスマネージャー」や大塚商会の「SMILE」シリーズなどが挙げられます(関連記事:「2016年中堅・中小企業における『CRM』の導入社数シェアとユーザ企業の課題/ニーズ」)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.