「調査のチカラ」で人気がある調査データを紹介します。「最新版『大学ランキング』トップ300」や「2012年日本の広告費」がランクインしました。
1位は「ドコモの2013年春モデルスマートフォンの人気機種はどれ? 」でした。この調査は、マイナビがドコモユーザー500人を対象にNTTドコモのスマートフォン最新機種の人気を調べたもので3週連続1位の人気調査です。最も人気だったのは「AQUOS PHONE EX SH-04E」(19.6%)でした。ピンク色のモデルを展開するなど、デザイン面で人気が集まっています。2位は「ビール好きが選ぶ『今最も好きな缶ビール銘柄』ランキング」です。この調査も、何度もランキング入りしている人気調査です。「自宅で缶ビールをよく飲んでいる人」482人を対象に調査した結果、「今最も好きな缶ビールの銘柄」は、「アサヒスーパードライ」(32%)で2位「ザ・プレミアム・モルツ」(17%)と大きく差をつけました。
私が最も興味深かったのは、9位の「2012年日本の広告費」です。こちらは電通が毎年行っている、2012年の日本国内の広告費に関する調査です。2012年の日本の総広告費は5兆8913億円で、前年比103.2%でした。総広告費は2008年から2011年の間、4年連続して前年実績を下回ったものの、2012年は東日本大震災による広告減の反動増もあり、5年ぶりに前年実績を上回る結果となりました。マスコミ4媒体の広告費は2兆7796億円と、震災前の2010年の水準を上回る結果でした。媒体別では、「テレビ広告費」が前年比103.0%、「新聞広告費」が同104.2%、「雑誌広告費」が同100.4%、「ラジオ広告費」が同99.9%という結果でした。
この結果を見て、ようやく広告業界が回復してきた! と考えたのですが、大手広告代理店の社員に、「この結果は2012年がオリンピック、衆院選などがあった『当たり年』であったことを考慮する必要がある」という指摘を受けました。
大きく広告費が伸びたところでは、衛星メディア関連広告費(同113.7%)が、3年連続で2ケタの伸びを示しています。地デジ化(2011年)/オリンピック中継(2012年)などが、BS放送での視聴を中高年層に習慣づけ、併せて男女35〜49歳以上向けの番組編成が定着化した結果、番組への広告出稿が伸長したそうです。
目新しいトピックは、電通が今回のインターネット広告調査において「運用型広告」(アドエクスチェンジ、DSP/SSPなど)を新たに広告費調査の分類項目として設定したことです。電通は「デバイスの多様化や広告関連技術の進展による業界構造の変化に伴い、調査分類を見直した」とコメントしています。
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