景気低迷を背景に、日本の総広告費は2年連続減少が続いている。広告の費用対効果(ROI)が厳しく問われる中で注目を集めている手法が、"OLG"だ。OLGはなぜ効果が出せるのか? 本連載ではそこを解き明かしていく。
新聞社系調査会社を振り出しに、出版社、セキュリティベンダーを経て、2000年に@IT参加。現在はアイティメディア リード研究所(2010年4月設立)にて、Webを活用したリード生成(製品/サービスの選択・購買)を研究している。OneTopiリードジェネレーション( Twitter: @leadgen_1topi )キュレーターを務めている。
電通「2009年(平成21年)日本の広告費」によると、リーマンショック以降の景気低迷を背景に、日本の総広告費は2年連続減少が続いている。マーケッターにとっては、広告施策の費用対効果(ROI)が厳しく問われる、頭の痛い日々が続いていることだろう。
こうした中で注目を集めている広告手法が、"オンラインリードジェネレーション(以下、OLG)"だ。OLGはどのような方法で現在のマーケティング課題を解決するのかを紹介していくのが、本連載の目的である。第1回ではネット広告の種類と代表的な商品名を整理し、その中でOLGにどのような特徴やメリットがあるかを整理した。今回はさらに具体的に、OLGについて紹介する。
マーケティング用語における"リード"とは、通常"見込み客情報"を意味する。ではリードジェネレーション広告とは、どんな手法なのだろうか。
米国インターネット広告の業界団体The Interactive Advertising Bureau(IAB)では、OLGの市場規模を算出するにあたり、以下のように定義している。
"リードジェネレーション広告費とは、製品購入に関する引き合いや、マーケッターからのコンタクトを許諾したユーザーの情報(属性・連絡先・行動など)への対価として、広告主がインターネット広告会社に支払う費用を示す。これらのプロセスは、実績ベース(ユーザー登録・調査回答・コンテスト応募などを含む)によって課金される"(出典:「IAB Internet Advertising Revenue Report」2010年4月)
この定義で分かるとおり、OLGが他の広告手法と異なる最大の特徴は、それがユーザーのアクションに基づく実績ベースのサービスであるという点だ。成果型のインターネット広告といえば「検索連動型広告(リスティング広告)」を思い浮かべる人が多いだろうが、一般的な検索連動型広告が"クリック"を成果とするのに対し、OLGでは"製品に興味がある見込み客リスト"といった、よりビジネス直結型の成果を提供する。他の広告手法に比べて売上貢献度や費用対効果を明確に算出、評価できることが、現代のROI指向マーケティングの流れに合致しているといえるのが、OLGの特徴だ。
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