購入者の多いECサイトの共通点を視覚情報に関するデータから分析し、視覚の影響力を解明。
商品情報管理(PIM)とデジタルアセット管理(DAM)を統合した「Product Experience Cloud」を展開するContentservは、オンラインショップと実店舗の両方で月1回以上買い物をしている20歳〜60歳の一般消費者111人を対象に調査を実施し、「売れるECサイトの共通点 〜視覚情報の影響力をデータで解明〜」と題したレポートをまとめた。
オンラインショップにおける購買行動では、写真や動画といったビジュアルコンテンツの有無が購入意欲に大きな影響を与えることが明らかになった。「オンラインショップで、商品の写真や動画がないことが理由で購入を諦めたことがあるか」と聞いたところ、「かなりある」(11.7%)と「ややある」(51.4%)の合計で63.1%の人が、ビジュアル面の商品情報の不足により、購入を断念した経験があると回答している。断念した経験があると回答した人に「具体的にどの商品について購入を諦めたのか」を聞いたところ、「衣類・ファッション小物」(57.1%)、「家具・インテリア」(34.3%)の順に多かった。
なお、オンラインショッピングで最も役立った機能1位は「拡大・縮小できるズーム機能」(36.3%)、2位は「商品の動画再生」(20.5%)だった。
オンラインショッピングで消費者が最も重視することは「詳しく正確な商品情報」(61.3%)が最多で、「商品写真が鮮明で細部まで確認できること」(45.0%)が続いた。サイズや素材、使用方法などの詳細な商品情報を記載し、高品質な写真・動画と組み合わせて正確な情報を提供することが、購買意欲を高める重要な要素となっている。
一方、オンラインショッピングにおいて消費者が感じるストレスでは「サイズ感が分からない」(58.6%)、「拡大写真が見られない」(35.1%)といった回答が多かった。
オンラインと実店舗で同じ商品を見たときに感じる違いについて聞くと、オンラインショッピングでは43.2%が「商品の質感が実店舗と異なる」と感じ、35.1%が「大きさが想像と違った」と回答した。「写真と実物の色が違う」(33.3%)など、視覚情報の違いが購入後のギャップにつながっていることも分かった。
レコメンド提案については41.5%が「購買意欲に影響する」と回答した。さらに、45.1%が「自分の好みに合ったレコメンドがあると、そのお店への信頼感が高まる」と回答しており、適切なレコメンドが購買促進だけでなくブランドへの信頼向上にもつながることが明らかになった。
調査結果を踏まえ、企業がオンラインショッピングで提供すべき情報と体験についてレポートでは以下の4つを提言している。
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