Metaは現在、広告主がInstagramやFacebookにおいて、広告のコメント機能をオフにするテストを実施している。
Metaは米ニューヨークで開催された「Advertising Week 2024」において、FacebookおよびInstagramでのプロモーションにおけるブランドセーフティー(安全性)およびブランドスータビリティー(適合性)のための機能強化を発表した。
さまざまな人がさまざまなコンテンツを公開するソーシャルメディア空間においては、広告の掲載面の品質に関して不確実性が増すのが否めない。
FacebookやInstagramでの広告表示をきちんと管理することは広告主にとって重要なテーマだ。もちろんMetaもその重要性は認識しており、これまで数年間にわたって安全性および適合性ツールに投資してきた。例えば、2023年3月にはフィード上のコンテンツに対するインベントリフィルターを導入し、現在ではリールや多数の言語をサポートしている。
今回、そうした取り組みの一環として、新たにブランド適合性コントロールのテスト、Metaビジネスパートナーとのパートナーシップの拡大、そしてMeta広告ツールの効率性向上の機能強化を実施する。
企業がFacebookやInstagramの広告であらかじめコメントをオフにできる新たな制御機能のテストを開始した。Metaは、この機能がデリケートなキャンペーンの実施時や、大きな選挙前など世論が敏感な時期に役立つと考えている。コメント制御機能のテストは日本を含む世界全体の企業の一部で行われている。
広告が表示されるプロフィールに関する制御も強化した。Metaは2023年、FacebookとInstagramのプロフィール上での広告表示機能を導入し、ユーザーが深く関与している状態でさらに多くの顧客にリーチできる機会を提供した。しかし、問題ある、もしくはブランドに不釣り合いな場所には広告を表示させたくないと考えるのは自然なことだ。そこで特定のInstagramプロフィールに広告が表示されないようにできる「パブリッシャーブロックリスト」を適用する機能をテストしたところ評判がよかったため、このほどこれをFacebookのプロフィール広告にも拡大した。使い方はシンプルで、広告主は、広告を表示したくない公開プロフィールのリストをアップロードするだけでよい。
「広告マネージャ」や「ブランドセーフティと適合性センター」といったMeta独自ツールに加え、Metaビジネスパートナーとの連携も強化。これにより、サードパーティーのコンテンツブロックリストを通じて、フィードとリールにおける広告の表示場所をさらに制御できるようにした。
企業は、Metaビジネスパートナーと直接協力し、どのカテゴリーをブロックするかを決定する。最終的には企業自身が適合性の好みを決定すべきだからだ。フィードとリールに対するMetaのインベントリフィルターと、このサードパーティーのコンテンツブロックリストを組み合わせたテストの結果、ブランド適合性の改善が確認されたという。
初期のテストパートナーとしてIntegral Ad Science(IAS)を選定しており(関連記事:「Meta広告のメディア品質向上へIASが『コンテンツ・ブロックリスト』提供 これまでと何が変わる?」)、テストと分析が完了した後、2025年初頭にはこの機能を他のパートナーにも提供する予定だ。
ブランドセーフティと適合性センターにおける設定の管理を、より簡単かつ効率的にした。2024年初めに広告主がブランド適合性の設定をまとめて確認できる「プロフェッショナルダッシュボード」を導入した。現在では、インベントリフィルター(コンテンツ内広告やフィード広告を含む)やパブリッシャーブロックリストなどのブランド安全性と適合性設定も、このダッシュボードから制御できる。
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