記事閲読行動というインテントデータの活用 スマートニュースのデータクリーンルームでできること：電通および電通デジタルと共同開発

電通と電通デジタルはスマートニュースと共同でデータクリーンルーム「SmartNews Ads Data Pot」を構築し、新たなマーケティング支援サービスを開始した。

[ITmedia マーケティング]

　電通と電通デジタルは、スマートニュースと共同で、ユーザーのプライバシーを保護しながら安全にデータ分析ができるデータクリーンルーム「SmartNews Ads Data Pot」を構築したと発表した。これにより、スマートニュースが運営するニュースアプリ「SmartNews」の記事閲読行動データなどを活用し、生活者のモーメント（商品やサービスに対する興味・関心が最も高まる瞬間）を捉えたマーケティング支援が可能になる。対クライアントの窓口は電通・電通デジタルが担う。

企業のファーストパーティーデータと記事閲読行動データを安全な環境で突合

　生活者の興味や関心を示す「インテントデータ」の活用が注目されている。SmartNewsは国内外3000以上の媒体と提携して約3万4000の記事を取り扱っている。記事閲読行動はコンテンツ接触日、タイトル、カテゴリーなど、ユーザーの関心やニーズをタイムリーに映すインテントデータそのものだ。

　電通と電通デジタルはこの記事閲読行動データの可能性に着目し、スマートニュースとの協業でSmartNews Ads Data Potを構築した。

　クライアント企業は、自社が保有するファーストパーティーデータ（自社サイト閲覧履歴や自社ECでの購買データ、会員プログラムの登録情報など）と、SmartNewsが保有する記事閲覧行動データや広告接触／非接触データ、加えて電通が保有するテレビの視聴データや位置情報データ、アスキングデータなどのセカンドパーティーデータをSmartNews Ads Data Potのプライバシーセーフな環境で突合することで、ユーザーのペルソナの設定やキーワード抽出によるクライアント企業のコミュニケーション施策立案において、有効な裏付けデータを得られる。また、ユーザーのコンバージョン前後の閲覧記事や興味の推移が可視化されることで、「どのようなモーメントを捉えると、コンバージョンを促せるのか」といった事柄を把握できるようになる。

SmartNews Ads Data Potの概要（画像提供：電通デジタル）

　SmartNews Ads Data Potは、企業の事業グロースに必要なマーケティングの在り方を体系化した電通の次世代モデル「Marketing For Growth」を支えるデータ基盤の一つであり、電通と電通デジタルが提供する複数のデータクリーンルームを一元管理するシステム「TOBIRAS」と連携する（現状では「X Data Hub Omusubi」や「LINE Ads Data Hub」など電通が提供する他のデータクリーンルームと直接接続してはいない）。