マクロミルの「Brand Dynamics Modeling」は従来のMMMサービスとどう違うのか?ブランディング施策の投資対効果検証に特化

マクロミルは、ブランディング施策の投資対効果検証に特化した初のMMMサービス 「Brand Dynamics Modeling」の提供を開始した。

» 2024年10月01日 16時00分 公開
[ITmedia マーケティング]

 オンラインおよびオフライン広告を含め、さまざまなマーケティング施策の効果を定量的に可視化する手法として、MMM(マーケティングミックスモデリング)が注目されている。この手法を活用することで、各施策が売り上げやコンバージョンといった成果指標にどのように影響を与えるかを分析することができる。

 マクロミルが2024年9月30日に提供を開始したMMMサービス「Brand Dynamics Modeling」には、どのような特徴があるのか。

B2B商材の分析も可能に

 Brand Dynamics Modelingは、マーケティング施策における短期的な売り上げ向上施策から長期的なブランディング施策の効果を同列に定量化して捉えるサービスだ。

 従来のMMMサービスは、マーケティング施策の成果指標(売り上げやコンバージョン)に対する効果分析がメインで、ブランディング施策の効果が十分に反映されないことが多かった。

 Brand Dynamics Modelingでは、ブランディング指標のデータ取得から、ブランディング施策の投資効果の可視化、それらに基づく投資最適化までワンストップで支援する。ブランディング指標を高頻度で取得し、中間指標として分析するため、短期的な販売促進を目的とした施策と中長期的なブランディング施策を同列に評価できる。これにより、顧客企業の中長期的なマーケティング施策の投資効果の可視化やメディア戦略の最適化、マーケティングROI(マーケティング活動による投資収益率)の向上を支援する。

従来のMMMとBrand Dynamics Modelingの違い(画像提供:マクロミル)

 Brand Dynamics Modeling」の特長は以下の通りだ。

  • 短期的な売り上げ向上施策と中長期的なブランディング施策の総合評価:数値化が困難だったさまざまなメディアのブランディング効果を分析し、中長期的な広告効果を測定。短期的な施策と中長期的な施策を同列に評価できる。
  • ブランディング指標データを中心に、分析に必要なデータ収集をサポート:ブランディング指標の取得には、マクロミルの「リアルタイム調査」を活用し、アンケートを自動配信。通常の調査費用の最大半額(調査の実施回数やサンプルサイズ、設問数によって変動)で、安価かつ高頻度にブランディング指標をトラッキングして蓄積する。また、マクロミルの豊富なデータアセットを活用することで、MMMに必要な外部環境データや市場データも収集する。
  • 購買サイクルの長い商材やB2B商材の分析も可能:ブランディング指標の活用により、買い替えサイクルの長い商材や、意思決定までにタイムラグがあるB2B商材などの分析も可能。ブランディング活動を支援する広告企業に対しても、包括的な支援を提供する。

 今後は、MMMの実施に必要なデータのさらなる拡充に向け、企業との戦略的パートナーシップを積極的に推進する。これにより、顧客企業のデータ準備の負担を軽減し、よりスムーズなMMMの導入を支援する。また、顧客セグメント別の投資効果の分析やブランド資産価値に基づくベースラインの予測分析により、ビジネス目標の達成に必要な投資プランの分析機能の追加開発も予定している。

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