トライベック・ブランド戦略研究所は、23分野123企業・サービスのデジタルサポートについての利用経験者による評価をランキング化しました。
トライベックの調査・分析機関であるトライベック・ブランド戦略研究所は23分野123企業・サービスのデジタルサポート(公式サイト、公式アプリ、LINE公式アカウント)およびコールセンターについて、利用経験者による評価を行った「顧客サポート調査2024」の調査結果から、デジタルサポート評価指数ランキングを発表しました。
総合ランキング上位20企業・サービスは以下の通りです。
デジタルサポート評価指数は各社のデジタルサポートについて「有用度」「問題解決率」を尋ねて各スコアを偏差値化し、平均することで算出しています。
1位、2位にはゲーム機・ゲームソフト分野の任天堂とソニー(PlayStation)が並びました。いずれもサポートサイトにおいて機器の設定方法や、ゲームのダウンロード方法といったニーズが高い情報を動画で分かりやすく解説している点が特徴です。1位の任天堂の動画にはチャプター機能が設けられており、特定の手順だけを絞って確認できるなど、ユーザーが使いやすいよう工夫されています。
前回99位から4位へと、大きく躍進したのが大阪ガスです。同社は2021年以降「マイ大阪ガス」のポイント制度改定など、会員向けサービスの拡充に取り組んでおり、こうした取り組みが奏功しつつあるものと考えられます。「マイページの利用率」「マイページの使いやすさ」いずれも評価が向上しました。
今回調査より、2024年問題でデジタルサポートの重要性の高まりが予想される宅配3社(ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便)を対象に追加しています。その中で、ヤマト運輸が5位にランクインしました。ヤマト運輸はアプリやLINE公式アカウントを通じ、配達通知や受け取り時間の変更、再配達依頼、集荷依頼など、便利なサービスを提供していることが特徴です。自由回答では「発送されると事前に通知が届くので便利」といった意見が多くみられました。ヤマト運輸は2023年3月よりスマートフォン決済サービス「にゃんPay」の取扱いを開始し、アプリで運賃の支払いが可能になるなど、ますます利便性が高まっています。
顧客接点の主流がデジタルにシフトする中、デジタルサポートはユーザーが製品・サービスの利用に関する疑問や悩みを解決するための重要な手段。今後は利用時だけでなく購買のサポートやクロスセル、アップセルなど、より重要な役割を担うことが予想され、企業はよりこの分野に注力することが求められそうです。
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