Criteoとunerryが協業。Unerryが持つ位置情報データとCriteoが持つオンラインの消費行動データを組み合わせ、効果を測定しやすい店舗集客型デジタル広告を広告主である企業に提供する。
Criteoは、unerryとの協業を発表した。この協業により、unerryの所有するリアル行動データ(位置情報データ)とCriteoの持つオンラインのコマースデータ(消費行動データ)を組み合わせ、店舗集客を促進するデジタル広告を提供する。
消費者の購買行動がオフラインとオンラインにまたがる複数の接点に広がっていることから、広告主の間ではオムニチャネル型の広告キャンペーンへのニーズが拡大している。しかし、食品、飲料、酒類、化粧品、医薬品、自動車関連、住居関連といった業種では依然としてEC化率が低く、オフラインでの集客ニーズが高い。一方でチラシなど従来のオフライン広告では詳細なターゲティングや効果測定が難しいという課題があった。
「コマースメディアプラットフォーム」として知られるCriteoは商品との出会いから購入までを包含する膨大なコマースデータを保有する。また、unerryはスマートフォンなどを通じて月間800億件以上のリアル行動データを取得しており、AIによるデータ解析を行ってユーザーの行動パターンに基づいた広告サービスを提供している。
今回の協業では、unerryが持つリアル行動データとCriteoが持つコマースデータをマッチングさせ、Cookieレス環境でも最適なユーザーに広告を配信し、効率的かつ効果測定可能な広告キャンペーンの実現を目指す。
なお両社が取り扱うデータには個人情報は含まれておらず、データの連携はプライバシーに十分配慮し、セキュアな環境で行われる。
飲食経営ソリューションを提供するタイプエックスによる飲食店(うなぎ専門料理店)では、従来はオンライン広告の効果測定はWeb予約やECなどのオンライン行動に限定されていたが、Criteoとunerryの連携によってオンライン広告接触ユーザーの実来店効果を計測可能になった。費用対効果については、同飲食店の一部店舗で実施したPoC(概念実証)では、従来のチラシ広告での来店単価(CPV)2万770円に対し、2社のデータを活用したオンライン広告ではCPVが894円と大幅なコスト削減を達成。また、アミューズメント施設におけるPoCでは、他媒体がCPV約5000円だったのに対してCPV1243円を実現している。
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