ユーザーが製品を発見するプロセスにおいてTikTokが果たす超強力な役割についてのインサイトが公開された。
米国上院がTikTok運営会社を中国の親会社から強制的に分離売却させる法案を可決したことを受け、TikTokはその将来が疑問視されている。そうした中、運営会社はTikTokが製品を発見するプロセスにおいて強力な役割を果たしていることをブランドにアピールし、その大きな価値を強調しようとしている。
実際、TikTokがCX変革支援企業のMaterialと共同で実施した調査結果によると、TikTokユーザーの61%がこのプラットフォームで新しいブランドや製品を発見している。これは他のプラットフォームユーザーの1.5倍に相当する。
そして、時間が経つにつれて、TikTokはこの発見を促進するためのプロセスの一部としてますます定着しつつある。
TikTokは以下のように説明する。
利用者はTikTokでコンテンツを見るだけでなく、今見たコンテンツに関連するコンテンツをさらに見続けることを積極的に選択する。彼らはまた、TikTokを検索の目的地にしている。
しばらくの間議論されてきたことだが、これは興味深い考察だ。実際、TikTokが検索市場の中核に食い込んでいることはGoogleでさえも認めている。
今後TikTokのユーザーである若者が成長するにつれ、彼らが情報を求める場所で人々にリーチする機会はさらに増える可能性がある。つまり、広告主はTikTokを通じて自社の製品を記憶に残すことができるというわけだ。
調査結果は以下のことも示している。
TikTokはまた、TikTokでの検索がきっかけで何かをしようと思ったユーザーのうち、91%がその行動を実行したと述べている。
TikTokがソーシャルメディア業界全体に与えた破壊力は軽視できない。その直感的なアルゴリズムは、ユーザーがログインするたびに好みのコンテンツをより多く表示することで、ユーザーを夢中にさせている。
そして、推奨されるものの中にはもちろん、製品も含まれている。TikTokの高度なマッチングシステムは、ユーザーの好みに基づいて関連アイテムをハイライト表示できる。
そのため、TikTokを買収しようとしている米国企業は、このアルゴリズムも売り渡すよう求めることになる。TikTok経営陣はこれまでのところ米国の売却提案に抵抗し続けており、それが検討されるかどうかについては明言を避けている。しかし、そのマッチングシステムの魅力がなければ、TikTokにそれほどの価値があるとは思えない。
ここに挙げた数字は、なぜこれが非常に重要なのかをあらためて強調している。
記事中で引用したTikTokのレポートはこちら(外部リンク/英語)でチェックできる。
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