スマートニュースが位置情報広告「SmartNews Hyper Local Ads」を提供開始ユーザーと広告主のニーズをマッチング

スマートニュースが傘下のジオロジックの技術を使ってファーストパーティーデータによる位置情報広告を開始。

» 2024年03月21日 11時00分 公開
[ITmedia マーケティング]

 スマートニュースは2024年3月21日、ニュースアプリ「SmartNews」を配信面とする広告サービス「SmartNews Ads」において、新メニュー「SmartNews Hyper Local Ads」の提供を開始した。2021年10月にスマートニュースの完全子会社となったジオロジックが保有する高精度な位置情報ターゲティング広告配信技術を活用する。ジオロジックは位置情報を利用したアドネットワーク商品「GeoLogic Ad」において累計6000社超の採用実績がある。

指定したエリアでユーザーの位置情報に基づいた広告を個別に配信

 スマートニュースはアプリ上に、インフィード、動画、ディスプレイなど、さまざまな方法で広告配信を行っており、ユーザー一人一人の関心に合わせたニュースとともに広告も有益な情報の一つとして位置付け、配信している。また、アプリ上の地図でリアルタイムに降雨を予測する「雨雲レーダー」や、指定した地域のニュースコンテンツを届ける「地域チャンネル」など、位置情報を活用した機能やローカルの情報も提供している。

 SmartNews Hyper Local Adsは、自身が活動する場所において役に立つ情報を求めるユーザーと特定の地域の情報を求めるユーザーに広告を届けたい広告主のニーズをマッチングさせるサービスとなる。

 具体的には、ユーザーのスマートフォンのGPSによる位置情報を基に、指定したエリアを訪問したことのあるユーザーや指定したエリアを生活の拠点としていると推定されるユーザーをターゲットとし、ユーザーごとに広告を配信する。任意の地点を中心に半径を指定したエリアで、過去1年以内の訪問ユーザーもしくは生活拠点を持つと推定されるユーザーをターゲティングできる。配信地点は店舗や商業施設、学校や予備校、駅や空港など多様なカテゴリから指定することも可能だ。

 SmartNews Hyper Local Adsは店舗や商圏、ターゲティングと合致するユーザーの属性やエリアが定まっている広告主に有用だ。小売店や店舗サービスを展開する企業が店舗商圏内の訪問者や推定居住者へ認知を拡大する、大学や専門学校が入学検討層の多い市区町村の高校生へ効率的なアプローチを実施するなど、エリアを限定したプロモーションに活用できる。

「SmartNews Hyper Local Ads」活用イメージ(画像提供:スマートニュース)

 なお、ジオロジックはこれまで通りGeoLogic Adの販売も継続する。GeoLogic Adを通じたSmartNewsアプリ上での広告配信は2022年から限定的に開始してきたが、2024年からはシステム接続方式を刷新することで主にAndroidでの広告配信量が増大していた。今回スマートニュースのファーストパーティーデータの利用が開始されることで、iOSにおける広告配信量も大幅に増えることになる。

 今後、GeoLogic Adは位置情報広告にとどまらず、SmartNewsの持つデータやサービスと連携を深め、さらに決済やポイントプログラムなどを組み合わせることで、メーカーや店舗などへ向けた新たなマーケティングソリューションの展開も検討している。

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