Expedia GroupがNetflixとのグローバル広告パートナーシップを発表。国ごとにローカライズされたCMを放映する。
OTA(オンライン旅行代理店)大手のExpedia Groupは、Netflixと初のグローバル広告パートナーシップを締結したことを発表した。パートナーシップの一環として、2024年を通じて全世界で2300万人を超えるNetflixの広告付きプランユーザーに向け、マルチマーケットキャンペーンを展開する。
Expedia Groupは「Made To Travel」というブランドタグラインの下、日本、米国、カナダ、メキシコ、英国、フランス、ドイツ、オーストラリア、ブラジルの各地域において、インハウスのクリエイティブチームがそれぞれにローカライズした広告を展開する。また、Expedia GroupとNetflixは英国とブラジルにおけるアルファ測定パートナーとなっており、共にイノベーション推進による視聴者の広告体験と成功測定の進化・改善に努めるとしている。
NetflixでのCM放映第一弾は日本でスタートしており「広告つきスタンダード」プランを選択したユーザーは、日本生まれの米国人映画監督であるヒロ・ムライ氏が手掛けたCM「Two Step」(60秒バージョン)を頻繁に目にしているはずだ。ムライ氏は第61回グラミー賞最優秀ミュージック・ビデオ賞を受賞したチャイルディッシュ・ガンビーノのミュージックビデオ「This Is America」を監督したことで知られている。
Expedia Groupは2024年の旅行トレンドについてまとめたレポート「Unpack'24」において、テレビや映画のロケ地を旅行先として選ぶトレンドが2024年も続くと予想しており、旅行先を決めるのに影響を受けたものとして、世界では「テレビ番組」(34%)に次いで2位に「ストリーミングサービス」(31%)がランクインしているという調査結果を紹介している。世界中の優れたコンテンツが集約されたストリーミングプラットフォームは、広告主としてのOTA事業者にとって魅力のある存在と言えそうだ。
Expedia Group ブランド統括のジョン・ギーゼルマン氏は「長年にわたるブランドとテクノロジーの変革を背景に、私たちは今、さらなるグローバル展開に向けて新たな一手を打っています。消費者行動が急速に変化する中、私たちは各マーケットでブランドストーリーを語る機会を探し続けており、Netflixの急速に拡大する視聴者層へのリーチでそれが可能になると考えました」と述べている。
Netflixの広告担当プレジデントであるエイミー・ラインハード氏は「この世界初のパートナーシップにより、当社の広告サポート会員に、文脈に関連した広告クリエイティブを提供し、視聴体験をより楽しいものにします。また、それと同時に、当社の広告パートナーにとっては、Netflixが世界的なデスティネーションとなることでしょう」とコメントしている。
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