Netflix初のグローバル広告パートナーはExpedia 日本を皮切りにグローバルキャンペーンを展開地域に合わせてブランドストーリーを語るために

Expedia GroupがNetflixとのグローバル広告パートナーシップを発表。国ごとにローカライズされたCMを放映する。

» 2024年02月17日 11時00分 公開
[ITmedia マーケティング]

 OTA(オンライン旅行代理店)大手のExpedia Groupは、Netflixと初のグローバル広告パートナーシップを締結したことを発表した。パートナーシップの一環として、2024年を通じて全世界で2300万人を超えるNetflixの広告付きプランユーザーに向け、マルチマーケットキャンペーンを展開する。

Netflixに広告を出稿する意義

 Expedia Groupは「Made To Travel」というブランドタグラインの下、日本、米国、カナダ、メキシコ、英国、フランス、ドイツ、オーストラリア、ブラジルの各地域において、インハウスのクリエイティブチームがそれぞれにローカライズした広告を展開する。また、Expedia GroupとNetflixは英国とブラジルにおけるアルファ測定パートナーとなっており、共にイノベーション推進による視聴者の広告体験と成功測定の進化・改善に努めるとしている。

 NetflixでのCM放映第一弾は日本でスタートしており「広告つきスタンダード」プランを選択したユーザーは、日本生まれの米国人映画監督であるヒロ・ムライ氏が手掛けたCM「Two Step」(60秒バージョン)を頻繁に目にしているはずだ。ムライ氏は第61回グラミー賞最優秀ミュージック・ビデオ賞を受賞したチャイルディッシュ・ガンビーノのミュージックビデオ「This Is America」を監督したことで知られている。

エクスペディアのCM「Two Step(ツーステップ)」。日常から抜け出したい一方で旅に出る一歩を踏み出せない人たちがExpediaのサービスを通して不安や障壁を取り除き、新しい世界を楽しむ内容となっている

 Expedia Groupは2024年の旅行トレンドについてまとめたレポート「Unpack'24」において、テレビや映画のロケ地を旅行先として選ぶトレンドが2024年も続くと予想しており、旅行先を決めるのに影響を受けたものとして、世界では「テレビ番組」(34%)に次いで2位に「ストリーミングサービス」(31%)がランクインしているという調査結果を紹介している。世界中の優れたコンテンツが集約されたストリーミングプラットフォームは、広告主としてのOTA事業者にとって魅力のある存在と言えそうだ。

旅行の行き先を決めるのに影響を受けたもの(出典:Expedia Group「Unpack'24」)

  

 Expedia Group ブランド統括のジョン・ギーゼルマン氏は「長年にわたるブランドとテクノロジーの変革を背景に、私たちは今、さらなるグローバル展開に向けて新たな一手を打っています。消費者行動が急速に変化する中、私たちは各マーケットでブランドストーリーを語る機会を探し続けており、Netflixの急速に拡大する視聴者層へのリーチでそれが可能になると考えました」と述べている。

 Netflixの広告担当プレジデントであるエイミー・ラインハード氏は「この世界初のパートナーシップにより、当社の広告サポート会員に、文脈に関連した広告クリエイティブを提供し、視聴体験をより楽しいものにします。また、それと同時に、当社の広告パートナーにとっては、Netflixが世界的なデスティネーションとなることでしょう」とコメントしている。

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