AmazonのジャシーCEOは広告付き「Prime Video」に何を期待しているのか?2023年第4四半期広告売上高は総額146億ドルに

Amazon.comは2024年2月1日、2023年第4四半期(10〜12月)の決算を発表した。

» 2024年02月07日 22時00分 公開
[ITmedia マーケティング]

 Amazon.comは2024年2月1日、2023年第4四半期(10〜12月)の決算を発表した。これによると、全体の売上高は前年同期比14%増の1699億6100万ドル。営業利益は前年同期比389%増の132億900万ドルで、大幅な増収増益となった。2023年通期のAmazon全体の売上高は5747億8500万ドル、営業利益は368億5200万ドルだった。

 セグメント別では2023年第4四半期、主力のオンラインインストア事業の売上高は前年同期比9%増の705億4300万ドル、クラウド事業のAmazon Web Services(AWS)が13%増の242億400万ドルだった。

Amazon.comの2023年第4四半期(10〜12月)のセグメント別業績(出典:Amazon.com)

Prime Videoはライバルと異なり「広告付き」が基本だから

 規模では主力事業に及ばないものの成長率が最も高かったのが広告事業で、売上高は前年同期比26%増となる146億5400万ドルだった。

 Amazonは2024年1月29日に米国と英国でストリーミングサービス「Prime Video」の広告付きプランをスタートした。広告サポート型の有料課金モデルはライバルのNetflixがいち早く世界中で展開し、米国内ではDisneyも追随している。Amazonがこれらと異なるのは、従来通りのプランだと広告が表示され、これを回避するためには月額2.99ドルの新プランに切り替える必要がある点だ。つまり、広告媒体としてのリーチの観点で、Prime Videoにはサービス開始当初からアドバンテージがある

 Amazon CEOのアンディ・ジャシー氏は決算発表後のアーニングコール(アナリスト向けの電話会議)の中で「私たちはPrime Videoそれ自体が大規模かつ収益性の高いビジネスになり得ると確信を深めている。だからこそ、会員向けの魅力的な独占コンテンツへの投資を続けていく。 Prime Videoの広告を活用することで、コンテンツへの有意義な投資を長期的に続けることができるだろう」と述べている。

(出典:iStock.com/Sundry Photography)

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