Avocados From Mexicoは、ユーザーがアップロードした画像を活用してユニークなレシピを生成するツールを開発した。
メキシコ産アボカドブランドのAvocados From Mexicoは、「アボカドフロムメキシコ〜」のジングルが耳に残るテレビCMが人気で、「TikTok」をはじめとしたSNSを通じて世界的に有名になっている。
そんな同ブランドが、ワカモレ(アボカドのディップ)専用のAIレシピ生成ツール「GuacAImoleジェネレーター」(※)をデジタルエクスペリエンスエージェンシーの270Bと共同で開発した。
食材や完成品の写真を撮ってアップロードするだけで機能するこのAIツールが2024年2月11日に開催される Super Bowl LVIII(第58回スーパーボウル)を目前にしてリリースされたのは偶然ではない。
※編注:ワカモレ(guacamole)とAIを掛け合わせたネーミングになっている。
ワカモレは、観戦のお供のディップとして米国で人気がある。Avocados From Mexicoのプレスリリース(外部リンク/英語)によれば、スーパーボウルはアボカドとワカモレの消費量が最も多くなる日であり、試合前までの米国でのアボカド販売の96%以上をAvocados From Mexicoが占めるという。
Avocados From Mexicoは、公式には広告を出すことなく、スーパーボウルの盛り上がりを利用しようとしている。大規模言語モデルの「GPT-4」に画像認識機能を追加した「GPT-4 with Vision」、画像生成AI「DALL-E」を搭載したGuacAImoleジェネレーターの狙いは、アボカドの消費拡大とユーザーが家にある食材の創造的な使い方を促すことを意図している。
このツールは、大一番に消費者の58%がワカモレを作る予定だという事前調査の結果から着想を得た。そのニーズに応えるため、同ブランドは試合のために推定2億5000万ポンドのアボカドを輸入している。さらに、消費者の55%がスーパーボウルは実験のための良い機会になると考えており、おそらくAIレシピツールはその手助けになるだろう。
Avocados From Mexicoの社長兼CEOのアルバロ・ルケ氏は「重要なイノベーションを生み出すことは、Avocados From Mexicoのカルチャーの大きな部分を占めている。私たちのブランドを、私たちを取り巻く文化的なトレンド(今回で言えばAIとビッグゲーム)と融合させることで、消費者をわくわくさせることができる。私たちのブランドを、消費者を巻き込むような方法で構築し、認知度を高め続ける機会を与えてくれる」とコメントしている。
ユーザーが特設サイト「betterbowl.ai」にアクセスし、使いたい食材の写真をアップロードすると、おすすめのレシピが表示される。例えばチキンウイングのような完成した料理の写真をアップロードすると、AIがそれを補完するワカモレのレシピを生成する。また、ユーザーは試合当日のイベントに関する質問に答えることで、カスタマイズされたおすすめレシピを得ることができる。
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