デジタルマーケティングに役立つ調査結果を提供するアイティメディアの「デジマ調査ラボ」から、B2Bマーケターに耳寄りな情報をお届けします。
展示会出展による商談機会の獲得はB2B企業にとって重要なマーケティング施策ですが、2020年の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、中止や延期が相次ぎました。The Global Association of the Exhibition Industry(外部リンク/英語)によると、その影響は当初世界中で263億USドルの商談機会の損失に及んだともいわれています。そのような状況下でも経済活動を持続させようと、オンライン展示会が盛んに開催されるようになりました。実際に出展した企業も多いのではないかと思います。
2022年に入ると、本格的に行動制限が緩和されたことから、日本でも徐々にフィジカル(リアル)展示会が開催されるようになりました。しかし、同時にオンライン展示会も多く開催されています。
そして2023年、各社はオンラインとオフライン、どちらの展示会に出展する予定なのでしょうか。デジマ調査ラボは、今後における企業の展示会出展計画について、2022年10月〜11月にかけてアンケート調査を実施しました。調査内容は以下の通りです(全調査結果はこちらから無料でダウンロードできます)。
今回の調査結果によると、過去2年間にオンライン展示会に出展した企業は59%でした。ここにはもちろん、オンラインとフィジカル両方に出展した企業も含まれています。同じ調査対象に、今後出展したい(出展を検討したい)展示会はオンラインかフィジカルか聞いてみると、両方を含むオンライン展示会が56%と、これまでとあまり変わらない結果となりました。
この傾向は業種別に集計してもあまり変わりがなく、情報・通信・IT関連業で59%、製造業で54%でした。つまり、業種にかかわらず、フィジカル展示会とオンライン展示会の両方に出展していきたいという企業が多いようです(業種別の調査結果はこちらから無料でダウンロードできます)。
コロナ禍でフィジカル展示会が激減した中でオンライン展示会に出展して名刺情報を獲得したものの、その後の商談に結び付いていないというケースを耳にします。 では、オンライン展示会を成功させるためにはどんなところに気を付けたらいいのでしょうか。ポイントは以下の5つです
オンライン展示会は一度にたくさんの名刺情報を集めることができますが、自社がターゲットとする人の情報が集まらなくてはリード(見込み客)となり得ません。アンケートでもオンライン展示会を選ぶ際に最も重視するのはテーマだと回答しています(全調査結果はこちらから無料ダウンロードできます)。
出展申し込みの際にはさまざまなプランが用意されていますので、内容をよく把握しておきましょう。自社コンテンツに触れていないリードには、そもそも商材の認知すらされていない場合もあります。
展示会への集客方法は、リードの質につながります。例えば似たような商材に興味を持つ人の集まり(例:業界でよく読まれるWebメディアの読者や業界団体の会員など)に対して集客する場合と、プレゼントなど賞品などを付けて広く集客している場合とでは、獲得できるリードの質が異なります。また、出展が決まった際に、自社の見込み客に案内を出し、コンテンツを見てもらえるよう告知することも大切です。
基調講演など、主催者があらかじめ準備しているコンテンツがどんなものか確認しておくとよいでしょう。自社の商材にあったものであれば、参加者もターゲットに近い人が集まる傾向にあります。
獲得したリードには、定期的な情報提供や案内を行って興味を醸成するような仕組みを準備することが大切です。展示会開催社からのデータで興味・関心度合いが分かるなら、それに応じて振り分けしそれぞれ施策を設定することを検討しましょう。
調査機関:アイティメディア株式会社
調査対象:B2Bマーケター(アイティメディアの取引先およびアイティメディアID会員)
回答数:290人
調査期間:2022年10月6日〜11月2日
調査方法:インターネットによるアンケート調査
デジマ調査ラボは、アイティメディアが運営する「オンラインプロモーション by ITmedia」内に開設されました。当社のお客さまや各専門メディアの読者等を対象としたアンケート調査を通じて、デジタルマーケティングの取り組み状況を把握するとともに、B2Bマーケターのお悩み解決の糸口となる情報を発信しています。
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